Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2011年3月2日水曜日

2月28日(月)出発の日 <大久保>

子ども達が継続して、よりよい基本的な生活を習慣づけできるようにするために何が必要か?

水場(井戸)の周辺が前から気になっていました。
ここで、洗面も水浴びもすれば、食器も洗います。
しかし、ここは鳥小屋(あひると鶏)のそばであり、鳥たちは敷地内を自由に闊歩し、子供たちもほぼ裸足生活のため、地面にはいつも土がついています。
子ども達が使いやすいようにか、地面にトレイを置き、そこにせっけん、食器スポンジ、金タワシも置いているため、これらの用具にも土はつきやすくなります。
食器を洗う時はそのスポンジを水で濡らし、必要以上の洗剤をつけて洗うのですが、衛生的によいとは言い難い状況です。また、バケツ、オケ、スポンジ類もいつも散乱してます。

そうそう、ここをなんとかしなければ、このままでは帰れない。
乗り出したのが、遅いことに昨日の夜からでした。

そこで、余っているレンガを仕切りに使うことにしました。
そして、材料を見つけるため、物置小屋を物色して利用できそうなものを探しました。

しかし、日が暮れてしまうとそこは暗闇。
作業は今日へと持ち越しとなっておりました。
本日は昨日の続き、レンガをセメントで積み上げるところから始まります。
さらに、手桶をかけてつかえるようにと板にくぎを打ちました。

それが、私としては工具が自由に使えないのが不便。
そういった工具はこちらの管理者シヌーンさんのお部屋にあるため、その都度断らなければなりません。
しかし、ここで遠慮していてはいけないと休んでいるシヌーンさんに「穴を開けたいから、キリを」
「ここにオケをかけたいから、とんかちと釘を貸して欲しい」さらに「ここにそれをつけたいから、針金も欲しい」と注文して用意してもらいました。

そうして、作業をしていると、私の手先を見て、とても器用なシヌーさんはみかねたのでしょう。
上手に等間隔で釘を打ち、さっさと手桶かけをつくってくれました。

それではと、私は洗濯ブラシと食器スポンジ、金たわしを仕分けて置けるように、ペットボトルを切って作りました。
底には水が切れるように穴も開けました。
このペットボトルの利用はスリランカ研修の賜物です。(えへっ)

そうこうして出来た整理場所。
子ども達を呼び集め、「バケツはバケツ。スポンジも分けてね。このようにして使うのよ」と指導。
使い勝手を見ることができないのが、非常に残念ですが、時間切れ。
しかし、これが今の私の実力ですね。

完成図を写真に撮りたかったのに、なぜか子供たちがどきません?!

今日は出発の日。
時間配分を考えて行動していたものの、出発時間が急に早まり、突然慌しい別れとなりました。
もっと、心静めて、感謝しながらお別れしたかったのに・・・。
それでも、少し時間をいただいて、子ども達1人ひとりを抱きしめながら、さよならしました。

ふと私は「また、ここに来るのかな」と思っていたところがあったので、子どもを目の前にして、「またね」と自然に口から出ているのには驚きました。

子ども達から、小さな花束をいくつかいただきました。
もう、そわそわとわかるように準備してくれているのを知っていましたがね。

走って、見えなくなるまで「バイバイ。げんきでね」と手をふってくれる子ども達。
でも、次の瞬間、忘れて遊びほうけるんでしょう。
そんな甘い言葉にのりませんよ。^^

昨晩、眠る前に「明日、本当に自分は帰るのかな」と思いました。
日付を意識しない日なんてなかったのに。

そして、飛行場まで見送ってくださる車の中で、次には「私は日本での生活に戻れるのだろうか」と鏡とは縁がなく、ウェットティッシュで顔をふいただけで、ティッシュが真っ黒になる自分に思いました。

今、改めていろんな体験ができる私は幸せものだと思います。
日本からずっと見守ってくださった皆様方ありがとうございます。
ご心配をおかけしたかもしれません。
スンタン先生はじめ、P. C.O孤児院の子ども達 応援してくださったすべての皆様ありがとうございます。

そして、何より、この機会を許してくださいましたセアロ、亜弥迦さんありがとうございました。安心の中で過ごせました。
感謝申し上げます。




(Reported by TOMIKO)