Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2010年10月31日日曜日

10月30日(土) 今日で滞在が終わりです <大山>

10月14日から訪れ、滞在させてもらった時間も、今日で終わり。
明日日本に向けて出発します。

今日は朝から、片付けに入りました。私達が、今日は授業を
しないで、部屋にこもっているので、小さい子たちは
何度も窓辺からのぞきこんできます。
「べんきょうしましょう!」と言って。



みんな本当に「しおりん」こと氣賀澤さんの授業を楽しみに
しているし、授業以外でも、まとわりついて離れません。
やはり3人のお子さんを持っていらっしゃるだけあって、
子ども達を包み込む「おかーちゃんパワー」が言葉が違っても、
みんなには伝わるのでしょう。

一日6時限の授業を毎回子どもが飽きないように、楽しく工夫
されていて、私もしおりんの授業、みんなと受けたいなぁと
思ったほどです。

今回はちょっと体調がすぐれなかった私に、寛大に接していただけて、
本当に助かりました。そして協働できて本当に楽しかったです。
ありがとう、しおりん。



そうそう、大事なことを発表しておりませんでした。
PCO孤児院からスリランカ研修に行けることになったのは、
2人に決定しました。年長の成人している子と16歳の男の子です。
今日はセアロからのプレゼント(スリランカへ行くための準備物)
をいただいて、プノンペンから戻ってきました。
二人とも晴れ晴れとした表情です。

今回行けなかった2人は、また今後チャレンジしたい!という
意気込みを聞かせてくれました。また、他にもチャレンジしたい
子も出てきたので、目的、目標を持ってがんばろう!
という話をしました。

「カンボジアの希望」
キラキラとした子ども達の目、また孤児院長の力強い意思に
そんな言葉が浮かびました。
ぜひ、将来、この孤児院がカンボジアのモデルとなりますように。。。

来させていただいて、体験させていただいて、
ありがとうございました。


昨日の夕焼けがとてもきれいでした。

大山(まる)
 

2010年10月30日土曜日

10月29日(金) 手と手をとり <氣賀澤>

いよいよ、滞在も終盤を迎えました。
今日は、色紙に各自手形を切り抜き、色とりどりの大きな、
みんなの手形作品を作製しました。



小さい手、大きい手。子ども達の成長の記録とともに、
手と手をとり、協力して生きていってほしい。。。
私の気持ちも入れ込み、大きな紙に自分の手がどこにあるか
確認しつつ、大騒ぎの中、素敵な明るい作品が出来上がりました。



午後はみんなで大縄跳びをしました。日本製の洗濯ロープが
役に立ちました。私も跳んでみましたが、久々の縄跳びに
リズムがついていけず、こけました。。。体力は必要ですね!
子ども達は軽やかに、みんな楽しく、跳んでいました。



この2週間、子ども達と居れたこと、感謝です。
ありがとう。ラブ。

氣賀澤
 

2010年10月29日金曜日

10月28日(木) 初めての自転車!<大山>

今日は朝から住み込みスタッフのシヌーンさんが、
壊れている自転車を次々と修理していきました。
大きい男の子には手伝わせていました。



ほとんどの子は乗れるのですが、最近来た13歳の女の子は
乗れないようです。自転車が初めてで、どう扱うかもわからない様子。
足のこぎ方と、ブレーキのかけ方を教えたら、あとは実地訓練!



みんな手伝いたがったので、まかせました。この後、見事こけたけど、
本人は大笑い。勘が良いので、すぐに乗れるようになるでしょう~

シェムリアップは今日はくもりで、風があります。
風が急に涼しくなって風邪気味の人続出。お盆のお祭りが毎晩
大音響でうるさかったのですが(飲みまくり踊りまくりだそうです)、
やっと静かなお経に変わりました。早朝5時ごろから村に静かに
響きます。

大山(まる)

2010年10月28日木曜日

10月27日(水) 今日の学びの部屋<氣賀澤>


日本語の授業の1シーン。会話練習をしました。
4人の人物を子ども達が交代になりきって演じました。
とても盛り上がり、ひょっとして劇みたいなことが
いずれ出来るのでは。。。と可能性をみつけた
ひとコマとなりました!

その後、ぞうきんを縫いました。
みんな集中して、真剣に向き合って縫っていました。



出来上がったら紐でもつけて、常に持っていなさ~い!
という気持ちになるのは、手を洗ってもふくものがないのを、
何度も目にするから。ただ、そのぞうきんを管理できるかな。。
物の管理より、今は遊びに夢中!な彼らです。

気賀澤

10月26日(火) えひめAIの作成 <大山>

「えひめAI」という水の浄化作用や、消臭作用、ぬめりとり、
堆肥物の発酵促進、魚の飼育などに使える液体を前回の滞在時に
教え、使用していました。

スンタンさんによると、魚がよく成長する、池に効果的ということで、
たくさんほしいとのことなので、今回も作ってみることにしました。

材料は砂糖、ドライイースト、ヨーグルト、納豆。
ドライイースト以外はこちらで調達。先日から高校生のコサールと
仕込んでいた、納豆が出来ました。日本ではワラにゆでた大豆を
入れて発酵させますが、こちらはバナナの皮で。



これは、前期のスリランカ研修で日本人の私達が
ミャンマー研修生から学んだ方法です。
今日はチョンライとコサール二人が高校から帰ってきたら、
一緒にえひめAIを作ることにしました。



作るのは、前回の滞在ボランティアの増田が滞在していた時以来。
記憶を堀起こしながら、の作業です。チョンライはグラム数など
細かいことも覚えていますし、ガス抜きを忘れていたぐらいで、
ほほ一人でも作れるくらいです。

また、魚がよく育ったこと、鶏の飲み水に入れたのが、
小さい雛にとてもよかったと、教えてくれました。



あひるの池がいつもぬめぬめしているので、これにも使える、
と話したら掃除を始め、「ここは自分たちで掃除するので、
魚に使いたいです」と苦笑いしていました。

大山(まる)

10月25日(月) 今日は実習ファーム!<大山>

おぉ!なんと! この間の大雨で穴の底にかなりの水が
溜まっており、本当に池になっています。
NPOから寄付いただいたモーターを使ってくみ出し、
マンゴーに水やりをしました。

そんなわけで今回は穴掘りができなくて、
楽しみにしていた?!DAの皆様、残念でした。
でも広い敷地の草取りは果てしなく。。。
暑い中、みんなで草取り、ということに。刈り取った草を
焼いて灰にし、生育の悪い畑にまくことにしました。



着いてすぐは、昨日孤児院で予行演習したかまど作り、
火をおこして、飯盒炊さん。
せっかく下ごしらえした鶏肉を持ってくるのを忘れる、
というハプニングがありましたが、とっても美味しい
カレーの完成!日本人も子ども達も大喜び!



これは敷地内に昨年植樹したニームです。
こんなに大きく育っています。



初めて来られた皆さんに若い芽をちょっと味見していただきました。
あまりの苦さに「うへ~~ペッ」という方も。。。
カンボジアではこれを炒めて料理にするそうですよ。

最後に、子ども達は、気賀澤さんが教えてくれた
「おおきなうた」と「頭・肩・ひざ・ポン!」のうたを
大きな声で聞かせてくれました。



暑くて、長い時間草取りは大変だったけど、がんばった分だけ、
カレーもジュースもお菓子も有難かったね~、
と体得してくれればいいです!

大山(まる)

2010年10月27日水曜日

10月24日(土) 盛りだくさんな一日!<大山>

研修生とともにDA参加2日目です。
研修生はプノンペンの大学生やミャンマーの大人と同じ部屋です。
今日は朝から支援物資をマーケットに買出しに行き、その後
PCO孤児院にDA隊の皆さんが向かいました。

孤児院で飯盒炊さん。子ども達に日本の料理を食べてもらおうと、
昨日の夜から、52人分仕込みました。
明日の実習ファームでのカレー作りの予行演習にもなります。
穴を掘ってかまどを作り、火をおこすところからです。



心米の新米と、鶏の味噌汁、野菜炒め、というメニュー。
みんなで美味しくいただきました。

井戸端で洗い物。



午後からほかの孤児院に行きました。
支援物資を渡し、「絵本プロジェクト」の「2匹のへび」の
読み聞かせをカンボジア人だけで行いました。



帰りのバスの中で、スレイロが泣いていました。
何を想う涙だったのでしょうか。。。
(隣でそっと見ていました。。。)

大山(まる)

2010年10月24日日曜日

10月23日(土) DA報告 <大山>

今日の午後から研修生たちと共にDAに合流し、参加しました。
スンタン先生、スタッフのシヌーンさん、氣賀澤さんも
報告のために出かけました。

研修生たちはこれから始まることにドキドキしている様子。
到着後ミーティング、買出し、翌日の準備、となりました。

写真はいつものマーケットで買い物。


今回は部屋割が日本人チーム、カンボジアンチームと分かれています。
それぞれ今後の食事のメニューを自分たちで決めて、買い物し、
決められた時間内で食事を作り、済ませます。

これら、すべてのことが彼らがスリランカに行けるかどうかのテストです。

写真はカンボジアの大学生と孤児院研修生だけ対象のミーティング。


明日はPCO孤児院で食事作りします!

大山(まる)
 

2010年10月23日土曜日

10月22日(金) コ・ア・カー! <大山>



「コ・ア・カー!」夕方7時から教室に小さい子どもの声が鳴り響きます。
ちなみに「コ・ア・カー」とはカンボジアの「あいうえお」にあたる
言葉だそうです

先日から16歳の女の子たちが小さい子達の勉強を見ているようです。
ほかの男の子たちも、「服を洗いなさい」「ご飯の用意をしなさい」
「手伝いなさい」「手を洗いなさい」と小さい子の面倒をよく見ています。

ここ最近めっきり涼しくなり、咳をする子が数人あり。
今日は子ども達に栄養剤を飲ませました。ココア味だったので、
うれしそう。


大山
 

2010年10月22日金曜日

10月21日(木) PCO孤児院のお母さんたち <大山>

孤児院を一生懸命守ってる男の人たちと、中を守ってる女性たちが
います。スンタンさんはお父さん。その奥様はお母さん。
本当の子どもと変わらない愛を、日々すべての子どもにおくって
いらっしゃいます。

今日は、自宅で子ども達の服選びのところにおじゃましました。
支援物資から一人一人選び、名前を書いていました。


昨日は栄養たっぷりのおかゆも腕をふるって。(昨日のブログ参照!)
体調が悪い子や、何かと調整の必要な子は自宅で奥様がケアします。
そして、住み込みで働いているカムロンさんの心をこめた毎日の食事も、
愛がこもっています。
ガス代が高いので、七輪に炭を入れて火をおこすところからです。
もちろん、ミキサーもないから、こうやってご飯に混ぜて食べるものを
すりばちとすりこぎ棒のようなものでコツコツたたいています。


朝6時、昼は11時半、夜は6時半の30人分の食事はほんとにたいへん!

大山(まる)

2010年10月21日木曜日

10月20日(水) カットソーといきなりおかゆ <氣賀澤>

子ども達がいきなり「ごはーん!」の声。
あら?時計は午後3時です。何?!まるさんと私は「夕ごはんかな?」

カンボジアのレストランで食べると2ドルはする、という高級な
おかゆで、「お金持ちが食べる料理です」と説明してくれる
ラッタナさん。たしかに味も具もとてもおいしかったです。

栄養たっぷりのおかゆは、スンタンさんの奥さんがふるまって
くださいました。それにしてもさっき食べたばかりなのに、
よーく食べる子どもたちに感心。。。
そして6時の夕食もしっかり食べてました!



それから、天気が良いなか、外で散髪しました。
(髪は「ソー」といい、カットをくっつけて「カットソー」が
クメール語)まずは一人の男の子の前髪をカット。
次、どーぞ!と言ったら、住み込みスタッフのカムロンさんが
やってきた。「まるさんみたいなかんじ」とリクエスト。
終始、鏡をじっと目をそらさず見ている姿がなんかかわいい。。


氣に入ってくれたようで、とりあえず良かったです。

氣賀澤
 

2010年10月20日水曜日

10月19日(火) 養殖池の魚 <大山>

今日は、初の養殖池来訪です。



近い、近い、とはいえバイクで10分弱といったところでしょうか。
先日の雨で道中かなりぬかるんでいて、私はスンタンさんの
バイクの荷台に乗せてもらい、バイクのタイヤがすっかり水に
つかりながら(壊れる~)、よろよろとなんとかたどり着きました。

そこには魚が盗まれないように、始終見張り当番をしている
スタッフのビセットさんがいました。久々の再会をすごく喜んで
くれました。

さて、魚の状態は。。。?
先日の大雨で周囲の養殖池は水があふれたため魚もあふれ出てしまい、
かなりのダメージを受けたらしいですが、スンタンさんたちは
セアロが寄付されたモーターで水をくみ出したため、
小さなダメージで助かったそうです。
キャットフィッシュ=なまず(写真)のえさは一日20ドル。



柵をめぐらし、網を張り、小屋を作り、土地の年間借り賃250ドル、
締めて1000ドルという大枚をはたいて投資をした、この養殖業。
銀行に借金までしたとか。。

将来、孤児院の資金源となり子どもたちの職業にもなり、と考えて
スンタンさんは今、池に田んぼに一生懸命がんばってます。

大山(まる)
 

2010年10月19日火曜日

10月18日(月) ニームと候補生 <大山>

スリランカ研修候補生の授業は野外授業がほとんどです。
いろんな作業もすべて日本語授業です。
今日はカレー作りのシュミレーションをしたり、
実際のそうじも本当の食事も全部授業です。

今日はニームの観察もしました。一番大きなニームは
55センチほどありました。根を合せたらもっとあります。
あとの16個の苗は大きさがまちまちなので、
もう少し日の当たる場所に移動させました。


写真は、候補生と一番おおきなニームの苗です。

大山(まる)

10月17日(日) 覚悟を決めた大掃除!!<気賀澤>


6月のカンボジアDAに参加したのを機に
今回の滞在を決めました、しおりん、こと氣賀澤です。

研修生や大きい子以外の6〜15歳の16人の子どもたちを
担当しています。子どもたちとともに生活を楽しんでいることを、
伝えていきたいです。

休みの日曜日。皆できれいにしました!
とても!の段階が!とても!すっきりに!

この流れで、頭も一斉チェック。いたか、いたかのしらみ在住頭。


女の子はほぼ、しらみを観察しながらありゃ〜〜。思った通りでした!
またしらみシャンプーしないと駄目、のレベルでした。。。

午後の授業は屋外にて、葉っぱを使っての図工タイム。
出来上がった作品を日本語で発表しました。葉っぱの形から
魚の絵になって「これはさかなです」、というかんじ。
みんな楽しく集中してやっていました。


作品がとても素敵に仕上がったので。教室に飾ることにしました。

氣賀澤
 

2010年10月17日日曜日

10月16日(土) みんなで日本語! <大山>

今日もシェムリアップは朝から寒いくらいの涼しさです。
学校に行く前に水浴びをした子の中には、寒くてダウンウエアを着た子が
いたくらいです。(カンボジアにダウンウエア?と不思議でしたが)
高校生の子どもたちはまだ学校が洪水で浸水してるため、
(私たちが来る3日前に集中豪雨があり、町中水浸し)
学校に行けないままです。

私が担当しているスリランカ研修候補生は4人。年長のラッタナさん21歳、
スレイロさんは女の子で16歳、ソピアさん、コサールさんも共に16歳、
男の子です。16歳以上の男の子たちには近くにある養殖池の餌やり、
孤児院全体の警備をスンタンさんは担当させているようです。

ラッタナさんは夜は日本語学校の見張りで泊まりにいき、朝こちらに来て
養殖池に行く毎日。スンタンさんの営む日本語学校で、先生の仕事も
するようになったので、かなり忙しく動いています。来週からは
もうひとつ英語を教えるクラスを増やしたい、と話していました。

また、孤児院内でも自分が先生になって、今日習ったことを
他の子どもたちに教えます、ということで本当に意欲的です。



写真は、3歳の男の子も珍参加した今日の夜の授業風景。
以前来たときより、みんなが仲良くて、大きい子が小さい子を心から
かわいがり、兄弟姉妹のようにしている姿がほほえましいです。

大山(まる)
 

2010年10月16日土曜日

10月15日(金) 学校に行ってきます <大山>



雨季の終わり、というカンボジアの現在。
雨が降ると気温は25度位、朝晩は結構肌寒いです。今日も曇り空。
「もうすぐ大雨がふりそうです」と外での日本語の授業中に
最年長のラッタナくんが教えてくれました。そのとおり、
横殴りの雨が降り出しましたが、身動きできず。
みんな、「大丈夫」というのでそのまま授業を進めました。

今日から新しく学校に行く子どもたちが2人います。
一人は孤児院にやってきた13歳の子と、6歳になった子。
新しい制服を着てうれしそうな二人。

実は、前から通学手続きに何度も通っているのに、
相手にしてもらえず、暗に「お金を支払わないとできない」、
という学校にうんざりしていたスンタン先生でした。
一人20ドル、先生に袖の下を払ったそうです。

大山(まる)
 

2010年10月15日金曜日

10月14日(木) シェムリアップに到着しました <大山>



みなさま、こんにちは! 大山です。
今日から31日までここシェムリアップのPCO孤児院で
氣賀澤さんと一緒に子どもたちと過ごします。

今回のミッションは、スリランカ研修候補生たちの
参加準備。そして、しおりさんは孤児院全体を見てくださいます。

さて、前回の滞在支援の折も故障続きだったスンタン先生の
車の調子が悪く、空港にもなかなか現れず、少し心配になりましたが、
精力的に動かれている様子で登場。移動の車中では、田んぼの様子、
池の様子、実習ファームの様子を話してくださいました。
明日は早速池の見学に行こうとおっしゃっています。

夕方、孤児院に到着し、子どもたちと4ヶ月ぶりの再会です。
名前も覚えてくれて、嬉しかったです。でも、何より嬉しかったのは、
孤児院がとてもきれいで、くつもはきそろえられていたこと。

夜にはこれから始まる私たちとの生活の約束やの話など、
子どもたちに説明しました。

大山(まる)
 

2010年10月13日水曜日

10月13日より、第2回滞在支援、開始!

5月11日~8月5日の3ヶ月におよんだ第1回滞在支援から2ヶ月。
本日、2回目の滞在支援に2名のボランティアメンバーが
飛び立ちました。

明日から2週間、6月カンボジア・ダイレクトアクションに参加した
氣賀澤さんとハートスペース常駐ボランティアの大山が、
孤児院に滞在。

第1回滞在支援に引き続き孤児院の生活改善と、がんばる心、
努力すること、そうやってやり続けることで、少しずつ
よくなること、それが嬉しいという感覚と体験を育む支援を
目指します。長期的な取り組みです。

また、11月からはじまる第2期スリランカ研修では、
孤児院からの研修生も受入れる予定です。
学校修了後も、孤児院のために働きたい、子どもたちの
お手本になって孤児院を支えていきたい、という気持ちの
ある子どもたちに、心の学びと、生活にすぐ役立つ智恵や習慣を
身につけてもらうカリキュラムを検討しています。
今回の滞在支援では、その研修候補生の準備も支援していく
予定です。

明日から2週間、現地からのレポートをお届けします。
ぜひご覧ください!

ハートスペース
 

2010年8月5日木曜日

8月4日(水)

帰国前夜 <増田>


長いようであっという間だった1ヶ月が
間もなくおわる。

現地からの最後のブログをなんと締めくくろう。。
昨日からずっと考えているが、なかなか浮かばない。

燃焼。ふと、その言葉が頭に浮かんだ。

仕事の期限や老後の心配などはここにはない。
先を憂うことのない、今この時を生きる時間軸が
まっすぐ伸びている子どもたちの毎日。

目の前のことに没頭するエネルギーがこんなに
純粋で力強いことを、思い出させてくれた。

自分はどうだろう。

多くの年月と経験を経て、確かに世界は広がった。
何かに情熱を注ぐ喜びも知った。今、この
カンボジアの地に居ることも、子どもの頃には
夢にも思わなかった。

しかし、大人になるうちに、今ではない先のことや、
自分ではない他人のことを心配するようになり、
時間は、同時に、散漫になっていった。

広がった時間の中で、相反するように見えるもの
にどれだけ揺らぎ、悩み、くじけそうになった
だろう。それでも、すべてが自分の歩みの糧と
なることが、この頃ようやくわかりかけてきた、
と言えるかもしれない。

それを'成長'というなら、子どもたちにも
その時空の広がりへ歩み出してもらいたいと思う。

彼らの歩みに私たちができること。

今度は、日本で共に歩む仲間たちと
膝突き合わせて、知恵を寄せ合いたい。

+++++

5月11日の滞在1号大山からはじまった
PCO孤児院滞在ブログも、2号片山、そして
最終走者?の増田とリレーしながら、間もなく3ヶ月。
これまで読んでいただき、心から感謝しています。

ありがとうございました。

現地への滞在はこれでひとまず終わりますが、
本格的な支援はこれからです。

みなさまのご協力とご支援を今後とも
よろしくお願いいたします。

増田


+++++

2010年8月3日火曜日

8月3日(火)

It's ショータイム!<増田>

最初ちょっとはにかんでいたのもつかの間、
子どもたちは、あっという間に、人なつっこい
素直な姿を見せてくれるようになった。

絵を描いては「リエさーん」、歌手の振りまね
をしては「リエさーん」と見せに来る。月が
きれいだ、誰かがいたずらした、遠くの車の音で、
スンタン先生が来ました・・・言葉が通じなくても
「リエさーん、○×△□…」とクメール語で。
子どもたちは事あるごとに話しかけてくれる。

私も日本語でかまわず話しかけているけれど。

それでも不思議と通じるもので、大きい子に
注意したことを、今度は大きい子が小さい子に
注意していたり。。そして、ほめることも
忘れないようにした、やっぱり日本語だけれど。。

「いただきます」「ごちそうさま」
「いってきます」「おかえりなさい」・・・
あいさつもすっかり定着した。

何より、その笑顔がうれしかった。励まされた。

そして・・・

忘れられないのが、夜のIt's ショータイム!
寝る前の自由時間に、同室の女の子たちで
よくダンスショーが繰り広げられた。

ノニノニ、ノニノニ…(と、聞こえる)と拍子を
とりながら、2人、3人でココナツダンスや
孔雀のダンスを披露してくれる。みんなすごく
うまい! パートも分けて(踊りが違う)、
大きい子が仕切りながら、部屋いっぱいがステージ
に変身していた。



その情熱を、少しでも勉強に…というお小言も
どうでもよくなるような、彼女たちの誇らしい
笑顔に降参し続けた1ヶ月だった。。

増田


+++++

2010年8月2日月曜日

8月2日(月) 

よく働き、よく遊ぶ<増田>



昨日は、ほぼ出来上がったもう一つの池へ
スンタン先生とみんなで出かけた。

今の池がうまくいったら、となりの土地に、
2つ目の池を作る予定で、既に子どもたちが穴を
掘り始めていた。今日もスコップを持ち出す
大きい子。

でも、今日は日曜日。休日のピクニックムードに、
うきうき、いつもより心も弾んでいるようだ。

小さい子は、そこらじゅうを駆け回っている。
何もなくても、走るだけで楽しかった頃、
私もあったけなあ…

PCOでは、日本で当たり前にやっていたことを
もう一度見直してみる機会をいただいように思う。

当たり前の生活、当たり前のルール、日本の
「常識」という枠でくくられた当たり前が、
あらゆる自分の思考と行動に入り込んでいる。

いつの間にか、知らず知らずに、この当たり前に
縛られている自分の不自由さと甘さを
違う角度から見せられた気がする。

のびのびと走り回る子どもたちのように、
もっと自由な発想で、そして、それを頭だけで
終わらせない責任ある、大人の行動へかえられる
よう、心のふんどしを締めなおそう。

増田


+++++

2010年8月1日日曜日

8月1日(日) 

元気が出るぞうすい<増田>



7月は田んぼや養殖池と、何かと作業が続いた。
雨季とは名ばかりで?、暑く晴れた日も多かった。
暑さに慣れっこの孤児院のみんなも、さすがに
後半は疲れが出たのか、少し肌寒い日があると、
風邪気味の子どもが目立った。

そんな様子を察して、スンタン先生の奥様が
手作りの具沢山ぞうすいを、先日、ふるまって
くださった。

先生の奥様は料理上手で、奥様が来ると、
みんなが台所をのぞく回数が増える(笑)。

リズムよく野菜を刻む音がしたと思ったら、
にんにくと香辛料の香りがして、豚肉を
じっくり炒めておられる。NPOが寄付した
干ししいたけもたっぷり入って、体も心も
はふはふ喜ぶぞうすいが出来上がった!

どんなとき食べるのですか?とスンタン先生に
うかがうと、風邪のときや、元気がほしい
ときに、妻がよく作ってくれます、と笑顔が
返ってきた。

みんな汗を流しながら、満足するまでお代わりを
していた。私ももう一杯。

先生と奥様の二人三脚が、子どもたちの元気を
支えている。

増田

+++++

2010年7月31日土曜日

7月31日(土) 

日本語学習<増田>



私たち日本人ボランティアが滞在をはじめてから
継続して行ってきたのが、日本語学習だ。

3人目の私の時点で、クラスが大きく2つに
分かれていて、午前にそれぞれ1時間ずつ授業を
実施しており、それを引き継ぐ形で1ヶ月。

8時からの「初級クラス」は、ひらがな、カタカナ
の読み書きができて、平易な文が読めるレベル。
12歳〜17歳まで、小学校高学年から中学生、
高校生も1名入って、好奇心いっぱいの顔ぶれだ。

日本から、既成のテキストをカンボジアの設定に
アレンジしたものを持参していたが、ちょうど
1/3を終わったところだった。

この1ヶ月はほぼ毎日学習時間を確保できたので、
今日までにテキストを全部終えることができ、
まとめのテストを実施しているところだ。
絵本プロジェクト提供の「2ひきのへび」の
音読練習も、今週に入って毎日行っている。

習熟度はもう一つ、といったところで、特に
書くことと作文はあまり得意ではなさそうだったが、
最後の課題「えにっき」に挑戦してもらった。

みんな苦戦するかと思いきや、すばらしい絵と
作文を仕上げてきてくれて、もう1枚書きたいと
言う。楽しんで書いたことがわかるような、
生き生きとした「えにっき」だった。

もう一つクラスは、小学生中心の「入門クラス」。
カタカナがまだ十分に身についていないが、
言葉はよく読めるようになり、自己紹介も
滑らかに言えるようになった。先週から、
基本的な構文の学習をはじめ、初級と同じテキスト
の10課まで進んだところだ。

日本語だけで行う授業なので、細かい文法の
説明ができないのがもどかしいが、高校生の大きい
子が時々通訳をして手伝ってくれる。飲み込みの
早い子とゆっくりの子のバランスをとるのが
たいへんだが、とにかくみんな元気がいい!

スンタン先生が日本語学校の講師をされていること
もあり、子どもたちも日本語によく親しんでいる。
孤児院のOBが英語のボランティア授業を行って
おり、語学には力を入れている。

増田

+++++

2010年7月30日金曜日

7月30日(金)

もう一つの池、間もなく完成<増田>


7月半ばから毎日作業を続けていた、PCO近くの土地の
魚養殖用の池の準備がほぼ出来てきた。

しばらく池禁止になっていたが、今日は先生と一緒に
男の子たちは池周辺の盛り土作業にでかけている。

写真は、完成した警備小屋と、池にせり出した
餌をまく小屋。どちらでも寝ることができる。

池の周囲は一面に畑が広がり、土もよい。池だけでなく、
野菜作りやあひるの飼育にもってこいの環境だ。
現在、鳥小屋も作っているところで、
この土地が機能しはじめるのが待ちぞまれる。

子どもたちの食事は、ごはんと野菜に肉か魚が入った
スープや炒め物がほとんど。肉や魚の量は育ち盛りの
子どもたちにはちょっとさみしい量だ。

池の土地で、魚や卵が取れるようになると、
子どもたちの貴重なたんぱく源になる。たくさん
獲れたら、売ることもできるかもしれない。

孤児院には、生き物だけでなく、さまざまな植物も
植えられている。スープの材料になったり、
卵焼きに混ぜたり、果ては鶏の餌になっていく。

私が子どもの頃には、まだそうした生活が田舎の
おじいちゃん、おばあちゃんのところには
残っていて、懐かしく思ったりした。

しかし、今の日本、特に都会ではほとんど見られ
ないだろう。物質と便利さと引き換えにしたものを、
もう一度見直す機会を、私たちはもらっていると
思う。

増田


+++++

2010年7月29日木曜日

7月29日(木)

レモングラス <増田>

孤児院で育てているレモングラスが、今、とても
元気だ。ここの土と相性がいいのだろう。
1ヶ月前に前任の片山が刈り取ったところは
もうわからない程、どの株も青々と茂っている。



雨上がりの昨日朝、みずみずしいレモングラスの
葉を、大きい子たちにも手伝ってもらって、
刈り取った。一束一束、たっぷりの水で洗って、
東屋の下に広げて干す。



今日も朝からよく晴れて風もあり、絶好の乾燥日和。
葉の部分は丸くなってだいぶ水分がとんだが、
茎の部分はまだ少し重みがある。
午後のスコールと鶏に気をつけながら、あと数日、
お日様と風の力をかりて、じっくりと乾燥させる。

自立を目指して、できることからコツコツと実践
していくこと。孤児院でのレモングラス栽培も
その一つだ。日本のチャリティイベントで
購入支援いただいた寄付金は、また次の支援に
生かされる。

カンボジアの大地で、子どもたちと一緒に伸び伸び
育った、レモングラスティーはいかがですか?
香り豊かで爽やかな飲み心地は、夏の疲れを
いやしてくれそうです!

増田


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2010年7月28日水曜日

7月28日(水) お出かけごはん <増田>

実習ファームの訪問には、お昼ごはんを作って
持参する。みんなの楽しみの一つでもある。

ごはんは炊いた鍋ごと、ふたが開かないように
クロマー(カンボジアの便利布。タオルのように、
何にでも使う)でしっかり固定して、持っていく。

今回のおかずは、香りの葉っぱ、調味料、にんにく、
唐辛子等にすり潰したインゲンを混ぜた、ごはんの
お供のようなお惣菜。そして、定番の魚の素揚げに、
葱入り卵焼き。

朝食後、すぐ準備をはじめる先生の妹さんご夫妻
の周りには、いつの間にか子どもたちが集まって、
料理の様子を見守っている。



中華なべには、魚が踊っていた。こんがりきつね色
になるまで、じっくり揚げる。



こうしたおかずをお皿に持って、みんなでつつき
ながら食べるのがカンボジア流。
ファーム訪問はさながらピクニックのようでもあり、
子どもたちはみんな行きたくして仕方ないのです、
とスンタン先生。

しっかり働いた後は、お代わりもすすむ。
外で食べるごはんは、おいしいね!

増田


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2010年7月27日火曜日

7月27日(火) わかめちゃんず <増田>



スンタン先生がお一人で切り盛りされているPCO。
孤児院内の先生宅が建設途中で、今はシェムリアップ
市内に仮住まい中。子どもたちと別々の暮らしは、
何かと不便で、先生も頭を悩ませている。

離れていては、何かと目が行き届かない。
たとえば、風邪が長引いた小さい子は、ご自宅へ
連れて帰り、奥様が面倒をみている。
大きい女の子の一人は、家事と整理整頓を学ぶため、
現在先生宅に長期滞在中である。

今年やってきた赤ちゃんの面倒も、ご自宅で、先生と
奥様がみている。予防接種で体調を崩したときは、
寝ずの看病が続いた。

そして・・・
子どもたち、特に髪の長い女の子たちには、しらみが
ついてしまい、実習ファーム訪問の日は、先生宅で
しらみ取りシャンプーとヘアカットの日になった。

ファームから戻ってみると、4人はおそろいの黄色い
Tシャツとパンツルック。新しい服をいただいて、
かわいい'わかめちゃん'になっていた!
(写真は、私たちが居ても、ぐっすりお昼寝中の4人)



奥様手作りの煮豆のおやつをいただく姿も、ちょっと
はずかしような、うれしいような表情だったが、
孤児院へ戻るやいなや、走り回っていた。。

現在、孤児院は、住込みの妹さん夫妻が食事を担当し、
農業の担当者が一人。しかし、先生が'スタッフ'
と位置づけている人はいない。
これまで雇ったスタッフは、食費を勝手に使ったり、
子どもの面倒をみなかったり、外から大人の
スタッフを迎えることに、先生もとても慎重だ。
無理もないことだが、つまり、人材不足である。

PCOの卒業生から、先生を理解し、手伝うスタッフが
育ってくれたらと、切に思う。
NPOのスリランカ研修が志ある若い力を後押しする
研修になってくれたら。。同研修も含めた、
次の支援計画への検討がはじまった。

子どもたちは日々成長している。私たちも日々精進、
歩みをとめるわけにはいかない。

増田


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7月26日(月) 2度目のえひめAI2 <増田>

土曜日の夜、えひめAI2作り講習の2回目を実施した。
昼間は、池の作業があるので、夕食後に時間をとって
もらう。今回はスンタン先生も参加だ。

魚の養殖池で使うことを前提に、今回は6リットル
作ることに。
1回目を経験しているメンバーを中心に、計量と
混ぜ合わせる作業を進めてもらう。



計量はとても慎重に行うが、混ぜる作業や、
水を入れて残った材料を最後まで使い切る作業等は、
どうも苦手のよう。1本作ったところで、落ち
着いたのか、昼間の疲れか、集中力も途切れがち
だが、声をかけながら、作りきった。

今回参加のメンバーもいたが、微生物について
勉強経験があるらしく、意欲的にいろいろ質問が
出た。

効果や利点についての質問が多かったが、一般的
に紹介されている情報を伝えたうえで、PCO に
とって、どこに、どのように、どのくらい使ったら
効果があるかは、これから試しながらデータを
とって、検証していきましょう、と伝える。

実利だけでなく、そんな探究心、向学心を、
彼らの中に育ててもらいたいと願いながら、
砂糖用のスプーンでヨーグルトを混ぜるなとか、
混ぜたスプーンをテーブルの上に置かないでとか、
小言を言う筆者であった。。

増田
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2010年7月25日日曜日

7月25日(日)

がんばれ、タイヤ!<増田>

今日は、みんなで行く、2度目の実習ファーム。
ここのところの雨で池の土も掘りやすくなり、
雲がちのお天気で、前回よりもしのぎやすい。

出かける途中、スンタン先生の自宅に立ち寄り、
女の子3人はここでお留守番。・・・実は、
しらみがわいて、先生の奥さんがしらみ取り
シャンプーとヘアカットをしてくださるという。

予想は十分していたが、小さい子は軒並み保持者、
大きい子もあやしい。まずは、髪の毛の長い
女の子から、ということになった。

残る一行は、くわ類、草刈り機、そして、お昼ご飯
持参で意気揚々と出発。実習ファームは、先週の
視察時よりも更に緑が豊かになっていた。時折
吹く風も心地よい。



しかし、一行は到着するやいなや、慣れた手つきで
米袋の土運びを持ち出してきて、早速m池掘りの
開始である。大人と大きい子で、2台ある
草刈り機を担当するが、途中で止まってしまって、
なかなかモーターが動かない。。それでも、
何とか広場近くのマンゴーとバナナの区域は刈り
取って、さあ、ごはん!と思われたそのとき・・・

左の後輪タイヤのパンクがわかる。
前回も同じトラブルで、早めに切り上げざるを
得なかった。今回はもっとぺちゃんこで、さすがに
そのまま走れないため、急遽スペアタイヤの
交換作業がはじまる。



体力自慢の大きい子たちが心強い。20分程で
作業は終了したが、スペアタイヤも年代物?なので
今日はこれでお開きに。。

帰途もスンタン先生宅に立ち寄り、先生の奥さん
手作りの緑豆を甘く煮たおやつをみんなでいただく。
お留守番の3人もさっぱり髪を切ってもらい、
新しい服をいただいて、見違えるようにきれいに
変身していた。

実習ファームは、さながら家族みんなで出かける
日曜日の日帰り旅行のようだ。(#働くけれどね!)
さあ、明日からまた1週間、勉強がんばりましょう

増田


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