Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2010年8月5日木曜日

8月4日(水)

帰国前夜 <増田>


長いようであっという間だった1ヶ月が
間もなくおわる。

現地からの最後のブログをなんと締めくくろう。。
昨日からずっと考えているが、なかなか浮かばない。

燃焼。ふと、その言葉が頭に浮かんだ。

仕事の期限や老後の心配などはここにはない。
先を憂うことのない、今この時を生きる時間軸が
まっすぐ伸びている子どもたちの毎日。

目の前のことに没頭するエネルギーがこんなに
純粋で力強いことを、思い出させてくれた。

自分はどうだろう。

多くの年月と経験を経て、確かに世界は広がった。
何かに情熱を注ぐ喜びも知った。今、この
カンボジアの地に居ることも、子どもの頃には
夢にも思わなかった。

しかし、大人になるうちに、今ではない先のことや、
自分ではない他人のことを心配するようになり、
時間は、同時に、散漫になっていった。

広がった時間の中で、相反するように見えるもの
にどれだけ揺らぎ、悩み、くじけそうになった
だろう。それでも、すべてが自分の歩みの糧と
なることが、この頃ようやくわかりかけてきた、
と言えるかもしれない。

それを'成長'というなら、子どもたちにも
その時空の広がりへ歩み出してもらいたいと思う。

彼らの歩みに私たちができること。

今度は、日本で共に歩む仲間たちと
膝突き合わせて、知恵を寄せ合いたい。

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5月11日の滞在1号大山からはじまった
PCO孤児院滞在ブログも、2号片山、そして
最終走者?の増田とリレーしながら、間もなく3ヶ月。
これまで読んでいただき、心から感謝しています。

ありがとうございました。

現地への滞在はこれでひとまず終わりますが、
本格的な支援はこれからです。

みなさまのご協力とご支援を今後とも
よろしくお願いいたします。

増田


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2010年8月3日火曜日

8月3日(火)

It's ショータイム!<増田>

最初ちょっとはにかんでいたのもつかの間、
子どもたちは、あっという間に、人なつっこい
素直な姿を見せてくれるようになった。

絵を描いては「リエさーん」、歌手の振りまね
をしては「リエさーん」と見せに来る。月が
きれいだ、誰かがいたずらした、遠くの車の音で、
スンタン先生が来ました・・・言葉が通じなくても
「リエさーん、○×△□…」とクメール語で。
子どもたちは事あるごとに話しかけてくれる。

私も日本語でかまわず話しかけているけれど。

それでも不思議と通じるもので、大きい子に
注意したことを、今度は大きい子が小さい子に
注意していたり。。そして、ほめることも
忘れないようにした、やっぱり日本語だけれど。。

「いただきます」「ごちそうさま」
「いってきます」「おかえりなさい」・・・
あいさつもすっかり定着した。

何より、その笑顔がうれしかった。励まされた。

そして・・・

忘れられないのが、夜のIt's ショータイム!
寝る前の自由時間に、同室の女の子たちで
よくダンスショーが繰り広げられた。

ノニノニ、ノニノニ…(と、聞こえる)と拍子を
とりながら、2人、3人でココナツダンスや
孔雀のダンスを披露してくれる。みんなすごく
うまい! パートも分けて(踊りが違う)、
大きい子が仕切りながら、部屋いっぱいがステージ
に変身していた。



その情熱を、少しでも勉強に…というお小言も
どうでもよくなるような、彼女たちの誇らしい
笑顔に降参し続けた1ヶ月だった。。

増田


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2010年8月2日月曜日

8月2日(月) 

よく働き、よく遊ぶ<増田>



昨日は、ほぼ出来上がったもう一つの池へ
スンタン先生とみんなで出かけた。

今の池がうまくいったら、となりの土地に、
2つ目の池を作る予定で、既に子どもたちが穴を
掘り始めていた。今日もスコップを持ち出す
大きい子。

でも、今日は日曜日。休日のピクニックムードに、
うきうき、いつもより心も弾んでいるようだ。

小さい子は、そこらじゅうを駆け回っている。
何もなくても、走るだけで楽しかった頃、
私もあったけなあ…

PCOでは、日本で当たり前にやっていたことを
もう一度見直してみる機会をいただいように思う。

当たり前の生活、当たり前のルール、日本の
「常識」という枠でくくられた当たり前が、
あらゆる自分の思考と行動に入り込んでいる。

いつの間にか、知らず知らずに、この当たり前に
縛られている自分の不自由さと甘さを
違う角度から見せられた気がする。

のびのびと走り回る子どもたちのように、
もっと自由な発想で、そして、それを頭だけで
終わらせない責任ある、大人の行動へかえられる
よう、心のふんどしを締めなおそう。

増田


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2010年8月1日日曜日

8月1日(日) 

元気が出るぞうすい<増田>



7月は田んぼや養殖池と、何かと作業が続いた。
雨季とは名ばかりで?、暑く晴れた日も多かった。
暑さに慣れっこの孤児院のみんなも、さすがに
後半は疲れが出たのか、少し肌寒い日があると、
風邪気味の子どもが目立った。

そんな様子を察して、スンタン先生の奥様が
手作りの具沢山ぞうすいを、先日、ふるまって
くださった。

先生の奥様は料理上手で、奥様が来ると、
みんなが台所をのぞく回数が増える(笑)。

リズムよく野菜を刻む音がしたと思ったら、
にんにくと香辛料の香りがして、豚肉を
じっくり炒めておられる。NPOが寄付した
干ししいたけもたっぷり入って、体も心も
はふはふ喜ぶぞうすいが出来上がった!

どんなとき食べるのですか?とスンタン先生に
うかがうと、風邪のときや、元気がほしい
ときに、妻がよく作ってくれます、と笑顔が
返ってきた。

みんな汗を流しながら、満足するまでお代わりを
していた。私ももう一杯。

先生と奥様の二人三脚が、子どもたちの元気を
支えている。

増田

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