Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2010年7月31日土曜日

7月31日(土) 

日本語学習<増田>



私たち日本人ボランティアが滞在をはじめてから
継続して行ってきたのが、日本語学習だ。

3人目の私の時点で、クラスが大きく2つに
分かれていて、午前にそれぞれ1時間ずつ授業を
実施しており、それを引き継ぐ形で1ヶ月。

8時からの「初級クラス」は、ひらがな、カタカナ
の読み書きができて、平易な文が読めるレベル。
12歳〜17歳まで、小学校高学年から中学生、
高校生も1名入って、好奇心いっぱいの顔ぶれだ。

日本から、既成のテキストをカンボジアの設定に
アレンジしたものを持参していたが、ちょうど
1/3を終わったところだった。

この1ヶ月はほぼ毎日学習時間を確保できたので、
今日までにテキストを全部終えることができ、
まとめのテストを実施しているところだ。
絵本プロジェクト提供の「2ひきのへび」の
音読練習も、今週に入って毎日行っている。

習熟度はもう一つ、といったところで、特に
書くことと作文はあまり得意ではなさそうだったが、
最後の課題「えにっき」に挑戦してもらった。

みんな苦戦するかと思いきや、すばらしい絵と
作文を仕上げてきてくれて、もう1枚書きたいと
言う。楽しんで書いたことがわかるような、
生き生きとした「えにっき」だった。

もう一つクラスは、小学生中心の「入門クラス」。
カタカナがまだ十分に身についていないが、
言葉はよく読めるようになり、自己紹介も
滑らかに言えるようになった。先週から、
基本的な構文の学習をはじめ、初級と同じテキスト
の10課まで進んだところだ。

日本語だけで行う授業なので、細かい文法の
説明ができないのがもどかしいが、高校生の大きい
子が時々通訳をして手伝ってくれる。飲み込みの
早い子とゆっくりの子のバランスをとるのが
たいへんだが、とにかくみんな元気がいい!

スンタン先生が日本語学校の講師をされていること
もあり、子どもたちも日本語によく親しんでいる。
孤児院のOBが英語のボランティア授業を行って
おり、語学には力を入れている。

増田

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2010年7月30日金曜日

7月30日(金)

もう一つの池、間もなく完成<増田>


7月半ばから毎日作業を続けていた、PCO近くの土地の
魚養殖用の池の準備がほぼ出来てきた。

しばらく池禁止になっていたが、今日は先生と一緒に
男の子たちは池周辺の盛り土作業にでかけている。

写真は、完成した警備小屋と、池にせり出した
餌をまく小屋。どちらでも寝ることができる。

池の周囲は一面に畑が広がり、土もよい。池だけでなく、
野菜作りやあひるの飼育にもってこいの環境だ。
現在、鳥小屋も作っているところで、
この土地が機能しはじめるのが待ちぞまれる。

子どもたちの食事は、ごはんと野菜に肉か魚が入った
スープや炒め物がほとんど。肉や魚の量は育ち盛りの
子どもたちにはちょっとさみしい量だ。

池の土地で、魚や卵が取れるようになると、
子どもたちの貴重なたんぱく源になる。たくさん
獲れたら、売ることもできるかもしれない。

孤児院には、生き物だけでなく、さまざまな植物も
植えられている。スープの材料になったり、
卵焼きに混ぜたり、果ては鶏の餌になっていく。

私が子どもの頃には、まだそうした生活が田舎の
おじいちゃん、おばあちゃんのところには
残っていて、懐かしく思ったりした。

しかし、今の日本、特に都会ではほとんど見られ
ないだろう。物質と便利さと引き換えにしたものを、
もう一度見直す機会を、私たちはもらっていると
思う。

増田


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2010年7月29日木曜日

7月29日(木)

レモングラス <増田>

孤児院で育てているレモングラスが、今、とても
元気だ。ここの土と相性がいいのだろう。
1ヶ月前に前任の片山が刈り取ったところは
もうわからない程、どの株も青々と茂っている。



雨上がりの昨日朝、みずみずしいレモングラスの
葉を、大きい子たちにも手伝ってもらって、
刈り取った。一束一束、たっぷりの水で洗って、
東屋の下に広げて干す。



今日も朝からよく晴れて風もあり、絶好の乾燥日和。
葉の部分は丸くなってだいぶ水分がとんだが、
茎の部分はまだ少し重みがある。
午後のスコールと鶏に気をつけながら、あと数日、
お日様と風の力をかりて、じっくりと乾燥させる。

自立を目指して、できることからコツコツと実践
していくこと。孤児院でのレモングラス栽培も
その一つだ。日本のチャリティイベントで
購入支援いただいた寄付金は、また次の支援に
生かされる。

カンボジアの大地で、子どもたちと一緒に伸び伸び
育った、レモングラスティーはいかがですか?
香り豊かで爽やかな飲み心地は、夏の疲れを
いやしてくれそうです!

増田


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2010年7月28日水曜日

7月28日(水) お出かけごはん <増田>

実習ファームの訪問には、お昼ごはんを作って
持参する。みんなの楽しみの一つでもある。

ごはんは炊いた鍋ごと、ふたが開かないように
クロマー(カンボジアの便利布。タオルのように、
何にでも使う)でしっかり固定して、持っていく。

今回のおかずは、香りの葉っぱ、調味料、にんにく、
唐辛子等にすり潰したインゲンを混ぜた、ごはんの
お供のようなお惣菜。そして、定番の魚の素揚げに、
葱入り卵焼き。

朝食後、すぐ準備をはじめる先生の妹さんご夫妻
の周りには、いつの間にか子どもたちが集まって、
料理の様子を見守っている。



中華なべには、魚が踊っていた。こんがりきつね色
になるまで、じっくり揚げる。



こうしたおかずをお皿に持って、みんなでつつき
ながら食べるのがカンボジア流。
ファーム訪問はさながらピクニックのようでもあり、
子どもたちはみんな行きたくして仕方ないのです、
とスンタン先生。

しっかり働いた後は、お代わりもすすむ。
外で食べるごはんは、おいしいね!

増田


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2010年7月27日火曜日

7月27日(火) わかめちゃんず <増田>



スンタン先生がお一人で切り盛りされているPCO。
孤児院内の先生宅が建設途中で、今はシェムリアップ
市内に仮住まい中。子どもたちと別々の暮らしは、
何かと不便で、先生も頭を悩ませている。

離れていては、何かと目が行き届かない。
たとえば、風邪が長引いた小さい子は、ご自宅へ
連れて帰り、奥様が面倒をみている。
大きい女の子の一人は、家事と整理整頓を学ぶため、
現在先生宅に長期滞在中である。

今年やってきた赤ちゃんの面倒も、ご自宅で、先生と
奥様がみている。予防接種で体調を崩したときは、
寝ずの看病が続いた。

そして・・・
子どもたち、特に髪の長い女の子たちには、しらみが
ついてしまい、実習ファーム訪問の日は、先生宅で
しらみ取りシャンプーとヘアカットの日になった。

ファームから戻ってみると、4人はおそろいの黄色い
Tシャツとパンツルック。新しい服をいただいて、
かわいい'わかめちゃん'になっていた!
(写真は、私たちが居ても、ぐっすりお昼寝中の4人)



奥様手作りの煮豆のおやつをいただく姿も、ちょっと
はずかしような、うれしいような表情だったが、
孤児院へ戻るやいなや、走り回っていた。。

現在、孤児院は、住込みの妹さん夫妻が食事を担当し、
農業の担当者が一人。しかし、先生が'スタッフ'
と位置づけている人はいない。
これまで雇ったスタッフは、食費を勝手に使ったり、
子どもの面倒をみなかったり、外から大人の
スタッフを迎えることに、先生もとても慎重だ。
無理もないことだが、つまり、人材不足である。

PCOの卒業生から、先生を理解し、手伝うスタッフが
育ってくれたらと、切に思う。
NPOのスリランカ研修が志ある若い力を後押しする
研修になってくれたら。。同研修も含めた、
次の支援計画への検討がはじまった。

子どもたちは日々成長している。私たちも日々精進、
歩みをとめるわけにはいかない。

増田


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7月26日(月) 2度目のえひめAI2 <増田>

土曜日の夜、えひめAI2作り講習の2回目を実施した。
昼間は、池の作業があるので、夕食後に時間をとって
もらう。今回はスンタン先生も参加だ。

魚の養殖池で使うことを前提に、今回は6リットル
作ることに。
1回目を経験しているメンバーを中心に、計量と
混ぜ合わせる作業を進めてもらう。



計量はとても慎重に行うが、混ぜる作業や、
水を入れて残った材料を最後まで使い切る作業等は、
どうも苦手のよう。1本作ったところで、落ち
着いたのか、昼間の疲れか、集中力も途切れがち
だが、声をかけながら、作りきった。

今回参加のメンバーもいたが、微生物について
勉強経験があるらしく、意欲的にいろいろ質問が
出た。

効果や利点についての質問が多かったが、一般的
に紹介されている情報を伝えたうえで、PCO に
とって、どこに、どのように、どのくらい使ったら
効果があるかは、これから試しながらデータを
とって、検証していきましょう、と伝える。

実利だけでなく、そんな探究心、向学心を、
彼らの中に育ててもらいたいと願いながら、
砂糖用のスプーンでヨーグルトを混ぜるなとか、
混ぜたスプーンをテーブルの上に置かないでとか、
小言を言う筆者であった。。

増田
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2010年7月25日日曜日

7月25日(日)

がんばれ、タイヤ!<増田>

今日は、みんなで行く、2度目の実習ファーム。
ここのところの雨で池の土も掘りやすくなり、
雲がちのお天気で、前回よりもしのぎやすい。

出かける途中、スンタン先生の自宅に立ち寄り、
女の子3人はここでお留守番。・・・実は、
しらみがわいて、先生の奥さんがしらみ取り
シャンプーとヘアカットをしてくださるという。

予想は十分していたが、小さい子は軒並み保持者、
大きい子もあやしい。まずは、髪の毛の長い
女の子から、ということになった。

残る一行は、くわ類、草刈り機、そして、お昼ご飯
持参で意気揚々と出発。実習ファームは、先週の
視察時よりも更に緑が豊かになっていた。時折
吹く風も心地よい。



しかし、一行は到着するやいなや、慣れた手つきで
米袋の土運びを持ち出してきて、早速m池掘りの
開始である。大人と大きい子で、2台ある
草刈り機を担当するが、途中で止まってしまって、
なかなかモーターが動かない。。それでも、
何とか広場近くのマンゴーとバナナの区域は刈り
取って、さあ、ごはん!と思われたそのとき・・・

左の後輪タイヤのパンクがわかる。
前回も同じトラブルで、早めに切り上げざるを
得なかった。今回はもっとぺちゃんこで、さすがに
そのまま走れないため、急遽スペアタイヤの
交換作業がはじまる。



体力自慢の大きい子たちが心強い。20分程で
作業は終了したが、スペアタイヤも年代物?なので
今日はこれでお開きに。。

帰途もスンタン先生宅に立ち寄り、先生の奥さん
手作りの緑豆を甘く煮たおやつをみんなでいただく。
お留守番の3人もさっぱり髪を切ってもらい、
新しい服をいただいて、見違えるようにきれいに
変身していた。

実習ファームは、さながら家族みんなで出かける
日曜日の日帰り旅行のようだ。(#働くけれどね!)
さあ、明日からまた1週間、勉強がんばりましょう

増田


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2010年7月24日土曜日

7月24日(土)

絵本読み聞かせ練習 <増田>



NPOメンバーが展開している「こころの絵本プロジェクト」。

自作の絵本に、英語、クメール語の対訳をつけて出版、
NPOのカンボジア・ダイレクトアクションの機会ある
毎に、現地の子どもたちへ配布している。

絵本は、日本のサポーターのみなさんに、
2冊1セットで購入支援いただき、そのうちの1冊を
カンボジアの子どもたちへ直接手渡している。

絵本の魅力はなんといっても、物語と絵が一つに
なっていて、子どもたちをその世界へぐんぐん
惹きこんでいくことだ。国は違って、子ども達への
絵本の求心力は大きい。

配布している絵本「2ひきのへび」は、2ひきの
へび達が、心の葛藤や困難を乗り越えて、本当の
友達になっていく物語。

プロジェクトからの要請もあり、私たち滞在
ボランティアが、日本語学習の一環として、
授業でもこの絵本の音読を取り入れている。

写真は、日本語学習が進んでいる大きい子ども達に
正確に音読する練習と、感情や心を込めて読む
練習として取り組んでもらっている様子。音楽も
使い始めており、できれば、音楽付きの'日本語'で、
小さい子ども達の前で発表してもらおうと
がんばっている。

教室で音楽を流し始めるとあっという間に子ども達
の輪が押し寄せて?くるので、屋外の東屋で
こっそり練習・・・のつもりが、ここでもやっぱり
子ども達の輪ができてしまった。

音楽付きだと、正確さや感情表現の他に、音の
タイミングや声のスピード・コントロール等も必要に
なる。ここ数日は、時間があれば、朝夕練習を
続けるチャレンジャーたち。発表の日が今から
楽しみである。

増田

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2010年7月23日金曜日

7月23日(金) 

カンボジア・タイム? <増田>



その土地の時間の流れをよく、○○タイムと
あらわすことがあるが、ここもまさに、
カンボジア・タイム、PCOタイム、と名づけたくなる
ゆったりした時間が過ぎていく。

南の国特有ののんびりムードに包まれていると、
これもまた彼らのおおらかさの土台なのかと、
ボジティブに思ってしまうこともあるが、
日本人の私には、だらだらムードと感じてしまう
ことの方が…、やっぱり、多い、かな。。

すべてが、だいたいの感覚で進んでいて、
時間の約束は、前後30分くらい幅を持たせた方が
こちらがイライラしなくてすむ。午後の個別学習
にいたっては、約束の時間に現れたことがない。。

私が来た直後は、時計もなく、どうしてないのか、
疑問に思ったが、すぐに壊してしまう、という。

そう、物を大切に扱う、丁寧に長く使う、という
習慣が、ここには、まだ根付いていない。

服が風に飛ばされて、土にまみれても、気にしない。
有刺鉄線に干して穴でも開いたら、とは思わない。
ちょうど引っかかって都合いい、と思っているかも
しれない。だから、洗濯ばさみは、ない。
ノートはその辺によく落ちていて、誰のノートでも、
必要ならびりっと1ページやぶって、自分のメモに使う。
でも、誰も気にしない…

そんなことが立て続けにあると、さすがに、
「これでいいのかあああ!!!」と
孤児院の中心で愚痴を叫びたくなるが、ふと部屋を
吹き抜ける風に我に返って、再びほうきを手にする
毎日である。

それでも、学校へ行く時間は気にしているようで、
時計を持っている私たちに、子どもたちはよく時間を
聞きに来た。

スンタン先生の理解も得て、先週、念願の時計が来た!
真新しい丸い壁掛け時計が、子どもたちを見守る
ようになって1週間。私に時間を聞いてくる子どもは
さすがに居なくなった。

時間にしばられ、追われる日本人をいいとは思わない
けれど、自由には必ず責任がセットになっている。
それを、自分の人生時計のどこかにセットしてくれる
ことを願いながら、今日もほうきとちりとりを持つ
のであった。

増田

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2010年7月22日木曜日

7月22日(木)

やってみる <増田>


昨日、近くに自生しているスダウの枝を
子どもたちが採ってきてくれたので、
今朝、挿し木を試みる。

堆肥場から色艶?のよさそうな堆肥をとってきて
畑の土と混ぜ混ぜ・・・
日本から持参した育苗用のビニールポットに
せっせと入れていると、見かけた高校生の
子どもが手伝ってくれて、10個のポット完成。

水をたっぷりやり、芽吹いている枝を10cm位に
切って、ただ挿しただけ、なのだけれど・・・
果たして、これでいいのか。。

ためしに、新芽の枝の部分も差してみた。
(#すでにちょっと元気がないが…)

スダウの発芽は、実が落ちてから8週間程と
時期が限られてしまう。この5月に植えた種は
その時期に入っていたようで、発芽してくれたが、
6月に入ると、緑がかった核の部分はどんどん
茶色くなり、2回目の種まきは発芽しなかった。

そうなると、発芽シーズンを選ばない、
この挿し木に期待がかかるが、結果やいかに。。
枝のどの部分を使うかにもよると思うのだが。。

しばらく様子を見守ろうと思う。

増田

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7月21日(水)PCO探訪〜その4 <増田>

ここへ来てちょうど3週間。
孤児院の毎日は、朝5時起床、夜9時就寝、遅くとも
10時には電気が消える。テレビのない生活は、
夜明け前から始まり、夜は遊び(働き)疲れたら、
早々と、さあ、もう寝ようか、というムードに。

ぐずぐすと遅くまでPCに向かっていようものなら、
あっという間に足や手は虫の餌食になってしまう。

私たちは、女の子の部屋にスペースをいただき、
板を張り合わせただけだが、ベッドを用意してもらい、
日本から持ってきたキャンプ用のクッションシートを
敷いて、子どもたちと同じ部屋に眠る。

子どもたち用にも何台かベッドはあるが、
多くの子は、板の間か、タイル敷きの床にゴザを
敷いて、蚊帳をつって寝ている。

部屋にある調度品は、服を置く棚が1か2台、
そして毛布や蚊帳を入れるダンボールか物入れとゴザ、
かばんをかけるフックが4〜5個つけられている程度だ。

服が突っ込んであるだけの棚をみて、最初はやはり
悲しくに思ったこともあるが、部屋を見渡せば、
なんと物の少ない暮らしであろう。

清潔な暮らしも、掃除や整理整頓とも無縁だった
日々を、これからどうやって取り戻していけるか。。

子どもたちが登校してしばし静寂の訪れた部屋で、
ひとりふつふつと思いを巡らせる毎日でもある。

増田


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2010年7月20日火曜日

7月20日(火)

PCO探訪〜その3 <増田>

今日は母屋の中を紹介します。
玄関から入るとすぐ、教室です。天井が高く、
みんなの顔が見渡せる、みんなのスペース。


玄関のすぐ横には、男の子の部屋が一部屋。
そして、教室の右側は、2階建てになっていて、
上が男の部屋、下が女の子の部屋です。


女の子の部屋は2部屋に仕切られていて、
私は手前の一部屋に住まわせてもらっています。
板張りのベッドか、床にゴザをしていて、
蚊帳をつって寝ます。

教室の奥には、右手に住込み夫妻の家族部屋、
左手に台所があります。煮炊きは、炭。
ごはんもスープも大きな鍋で作ります。


さらにその奥には、トイレが3つ。
6月のダイレクトアクションでポンプ設置の
支援をいただき、母屋の中の水は、コックを
ひねるといつでも使える状態に。
水源は、水場の井戸です。


子どものころ夏休みに訪れた、田舎の
おじいちゃん、おばあちゃんの古い民家に
あった用具類が、今もここでは大活躍。

増田


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2010年7月19日月曜日

7月19日(月) もう一つの養殖池 <増田>

<

先週半ばから、孤児院の近くの土地を借りて、
もう一つ、魚の養殖池を作っていると聞いていたが、
昨日夕方、案内してもらう機会があった。

私はずっと、孤児院内の実験池のように穴を掘っている
とばかり思い込んでいたが、ナント、池はもとから
そこにあって、養殖用として使うための清掃や、
水位調節、消毒、柵作りなど行なっていたという。

なるほど、池の周りには等間隔で棒が立てられ、
警備小屋の木枠も作製途中であった。
池の周りには、つい最近まで耕した後もあり、土も
孤児院よりよいという。

そして、となりには、さらにもう一つの小さめの池!
もう日が落ちて薄暗くなってきたというのに、
子どもたちが大はしゃぎで水遊びに興じている。

そうか〜

だから、先週の午後から、男の子がいっせいに池に
向かっていたわけだ!!
お目当ては池掘りではなかったのだ。。

ということで、土曜日にほぼ完成と聞いていた作業も、
あれから引き続き、スンタン先生の車も物資運びに
出動を続け、今日もまだ作業は続いている。

引き上げられた枯れ枝や水草の大きな束を見ると、
炎天下で、さぞ重労働だったろう、しかし、それも
もろともせず、みんな水浸しで黙々と作業をしていた
ことが、容易に推察できた。

案内してくれたラッタナさんが、ほとんど山らしい
山のない地平線に1つ、三角の山を指差して、
頂上にお寺があると教えてくれた。

この地を治めた偉大な王の時代から、わずかに
見えるこの仏塔の影を人々は拠り所としたのだろうか。
そう思うと、ふと心の緊張が解けるようだった。

増田


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2010年7月18日日曜日

7月18日(日) PCO探訪〜その2 <増田>

敷地は、東を奥に東西に長い長方形。
教室や子どもたちの部屋のある母屋にあたる建物は
その中央よりやや奥、東寄りにあり、
右手、やや南寄りに建てられている。

建物の左手北側は車が1台十分通れるくらいの
スペースがあり、有刺鉄線に沿うように、バナナや
マンゴーが植えられている。


さらにその奥へ進むと、水場がみえる。
昔ながらの手押しポンプの井戸が真ん中にあって、
食器洗いや洗濯、水浴び(水遊び)、歯磨き…
生活の交差点である。


そして、一番奥には、鳥小屋。
今は鶏だけでなく、あひるもいる。小屋は2つあり、
その間に洗濯物干し場がある。。

鳥小屋とその周辺は一見は十分な広さにもみえるが、
鶏たちここに収まるのは夜だけ。。日中は、敷地内の
そこらじゅうに、教室に、台所に、となりの畑にも
鶏たちは食料を求めて地面をつつき続けている。。


おとなりは、南側に畑を隔てて1軒。西側の道を
隔てて1軒あるだけで、周りは畑が広がる。

目印は、3本のやしの木。
長老らしく、もうあまり大きな実をつけないと
聞いた。



自然に囲まれたのどかな地で、子どもたちは
伸び伸びとよく遊び、今日もまた…よく遊んでいる。

増田


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2010年7月17日土曜日

7月17日(土) 実習ファーム訪問 <増田>

午前中、急遽、実習ファームを訪れることになった。
スンタン先生と高校生の男の子の3人で、
その後の様子を見に行った。

昨日は、ファームも雨がよく降ったとみえて、
池を目指して掘っている大きな穴には、水溜りが
できていた。(写真の右下辺り)


ファーム全体が息を吹き返したように、緑で覆われ、
マンゴ、バナナ、ジャスミンの木々には新芽が開き、
ヘチマや芋?の枝も青々と茂っている。



さとうぎびも大きく成長し、次の苗を育てている
ところ。畝を作り、もうすぐ植替えだ。

鶏も孤児院と比べて、毛並みがよく?、元気そのもの。
野生の力みなぎるファームであった。

昨年植えたニームの苗もこの通り!
2mを超えているだろうか。新芽があちこちから
空に広がっていた。

次の訪問はおそらく2週間後、8月頭になる予定。
そのときはみんなで草刈り、池掘りだ。

増田


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2010年7月16日金曜日

7月16日(金)

雨の気配 <増田>


夕べ、久しぶりに雨音を聞きながら眠った。

ここ数日、空に薄雲が踊り、午後、小さなスコールが来るようになった。
今日も2度目の雨。今度は本降りだろうか。

となりの乾いた畑から、土の匂いが舞い上がったかと思うと、
雨の匂いに変わっていく。トタン屋根を波のように
雨が駆け抜けて、生活の音がかき消されていく。

急に、雨が止まる。

子どもたちはまだ外で遊んでいるのか、可愛らしい歓声が
遠くから、鳥のさえずりと一緒に聞こえてくる。

雲間から太陽がわずかに覗き、風が走っている。
次の雨が来たら、家へ入るように促そう。

熱帯の木々たちは、雨にも風にも動じることなく、
じっと待っている。

もうすぐ雨の季節がやって来ることを。

増田

2010年7月15日木曜日

7月15日(木)

実験と観察 <増田>

私たちがここへ滞在させてもらうようになって、
2ヶ月と少し。スリランカ研修を手本に、ここカンボジア
でも現地で活用できるものを見出そうと、いくつかの
実験、観察を行なっている。

まず、ニーム(スダウ)を発芽させ、育苗すること。

第1号のまるさんが植えたニームが無事芽を出し、
現在、15〜18cmくらいまで成長した。



あいにく、想定外?の鶏につつかれ事件で弱っていたが、
今日はだいぶ回復していて、一安心。18本発芽したうち、
豪雨で2本の葉が落ちてしまい、鶏害で4本がまだ
痛々しい状態。残る12本を見守る日々が続く。

そして、魚の養殖事業が始まり、ここへきて急速に期待が
高まるのが、えひめAI2の利用だ。

先週仕込んだPCO初めてのえひめAI2が無事出来上がり、
早速思わぬ実験をしていた。それもまた、鶏!
昨日、元気がないので、朝、餌に混ぜてみたところ、
昼前には元気に走り回るようになっていたという。

もうすぐ池に稚魚を放つ予定で、養殖での効果も
期待されている。あとは、堆肥の発酵促進にも試しそうと
農業担当メンバーは意欲満々だ。

堆肥場は、農業担当メンバーがいろいろと勉強を重ね、
私たちが来る前に屋根のある素敵な堆肥場を作っていて、
その熱心さがうかがえる。


昨日堆肥を触らせてもらったが、熱を持っていて、
どんどん発酵が進んでいるのがわかる。

えひめAI2は現在、2つ目の製作をはじめたところ。
生活の場でもトイレの消臭に効果を実感している。

現地の日常に根付くことを願って、限られた時間の中で
いろいろと試してもらおうと思っている。

増田

2010年7月14日水曜日

7月14日(水)繕い屋さん、臨時開店中?<増田>

 

今日も繕い物のご依頼、いただきました!
制服のスボンの脇がパックリ15cmくらい笑っております。

ここに来てから、毎日のように子どもたちの服破れの
繕いがあり、なかなか繁盛しそうな?勢い。

みんなちょっと恥ずかしそうに持ってきますが、
大胆な破れをみて、それも納得?
出来上がって、嬉しそうに受け取ってくれる姿に
こちらも嬉しくなるから不思議です。

中には、自分で縫うと言い出す子(男子!)もいます。
やってみたい気持ちが、自分の力になるといいなと
せっせと手を動かす日々。

私たちが居る間だけでも、何かができたらと、
滞在1号のまるさんが置いていってくれた裁縫セットが
大活躍です。

縫っている間、じっと待っている子もいます。
不器用な手元がさらに緊張しますが、いつの間にか
針山にピースマークを作っていました!


こんな、ちょっとした遊び心を、いつの間にか
どこかに置き忘れてきてしまっていないだろうか。。
心にも風が吹いてくる、PCOの午後です。

増田

2010年7月13日火曜日

7月13日(火)

蟻ーいぃ〜〜〜!!!<増田>


今日は蟻にやられた一日だった。。
くまさんから聞いてはいたが、昨日までは難を逃れていた。
それが、今朝、一気に、であった。。

朝、蚊帳をはずして窓を開け、部屋が明るくなってきた頃、
である。ベッドの横を蟻の進軍が…。この時点で氷つき
はじめる。進軍は、ベッド下へ向かうものと、部屋の入り口
方面へ向かうもの、大きく2手に分かれている。

…行き先は、預かっている支援物資のラーメン、そして、
ベッド下には米ぬかが…。ジップロック3重包装も、蟻には
関係ない。既に、米ぬかには無数の黒い点々が群がっていた。

一方のラーメンもものすごい数の、蟻、蟻、蟻…

ここへ来て、はじめて発狂しそうになったが、発狂しても
何も事態は変わらないので、ただ、ただ、蟻を乗り除くしかない。
(写真はピークを過ぎた午後。朝はこの10倍の帯で延々と。。)

ラーメンを救出し、ダンボールを外へ運び出す。
米ぬかは、安全なビセットさんのいる小屋へ。

目標がなくなったにもかかわらず、蟻は何度も同じへ場所へ
進軍を続ける。ああ、DNA!! 手も足もあちこち噛まれても
めげずに蟻を取り除くしかない。

やはり、蟻は強かったです、くまさん。。

食べ物がなくなったことが、蟻ネットワークにようやく浸透
したのは、陽が傾きかけた夕方。。ほっ。。。

しかし、朝の大軍の通り道で、思いっきり爆睡できる
子どもたちが、最強かもしれない。

増田

2010年7月12日月曜日

7月12日(月) PCO探訪  <増田>

孤児院へ来て10日。
まだ雨の兆しはなく、じっとしていてもじわっと汗が
にじむが、時折、涼しいとも暖かいともいえる風が、
となり畑から渡ってくる。

PCOは、シェムリアップ近郊の田畑が広がる村に
ある。お隣さんも畑をはさんで、ぽつりぽつりと
あるだけだ。牛が草をはみ、鶏がそこらじゅうを
走り回っている。

写真はエントランス。



間口は20mあるだろうか、そのまま奥に細長く
伸びだ長い長方形の敷地だ。

エントランス近くには、農作業と警備をかねた小屋が
あり、左手に堆肥場、その向こうに畑、そして、
最近できた魚の養殖実験池が続く。

池の向かいは、まだ建設途中のスンタン先生宅。
今は、夕方になると、バレーボールのコートに
変身している。




さらに進むと、左手に東屋があって、その奥に
孤児院の建物がある。

午後学校のある子どもたちが登校して、
少し落ち着きを取り戻す孤児院だが、今日は、
昼寝をしている様子もなく、それぞれの部屋で何やら
話し声。かと思えば、水場で水浴びならぬ
水遊びに興じる小さな子もいる。

この時間の流れをなんと表現していいかと思って
いたが、子どもの頃の夏休みのような空気と
似ているのかもしれない。

#宿題なんて、あるのかしら…

増田

2010年7月11日日曜日

7月11日(日) VIVA田んぼ、VIVAねずみの穴掘り!? <増田>



行ってまいりました、24ヘクタールの広大な田んぼ。
まさに見渡す限りの…水田、にはまだなっていなくて、
草原でありました。

写真右側の黒い土が見えているところが、発芽せず、種を
まき直した4ヘクタールです。左は順調。まさに直まき、
ワイルド、大規模農法です。そして…

この一見なにもなさそうな平原にも、生き物はたくさん
生息しています。そう、目下のターゲットは、ねずみ!

よく見ると、固い大地にぽっかり小さな穴。
ねずみの巣です。PCOの体育会系?男子のみなさん、
田んぼに着くなり、早速その穴を探し出し、ねずみの追跡を
はじめた、というわけの図(写真)です。

今日の本題は、昨日報告した、あのねずみ駆除の薬餌をまく
ことなのだが……。

昼食後の休憩時間も、あれ? 男子はあっという間に
遠くの茂みに居なくなってしまいました。
この炎天下ももろともせず、結局、夕方田んぼを離れるまで、
薬餌をまく合間にも…、、ずーっとねずみの穴と、ねずみ
追跡は続いたのでした。

普通なら雨季に入って、雨も水も増えてきはじめる頃。
ねずみも住み難くなりますが、それまでの間、薬餌の効果に
期待したいところです。

増田

7月10日(土) はじめてのタクタク <増田>

昨日の夕方、突然、
「きゅうりを買いに行きます、一緒に行きますか?」
と声をかけてもらった。

はい!

生まれて初めて?、オートバイタクシー『タクタク』に
乗せてもらって、大人と大きい子たちとで出かけることに。


ダイレクトアクションで通ったことのある遺跡や、
王様が沐浴をしたという池を抜けて、さて、どこへ
行くのだろう。

しばらく走った道の途中で、タクタクは止まった。
道端の露店に並べられた大小様々なきゅうり。
しかし、我々の目当てはこのビッグサイズ!


今夜のおかずを買いにわざわざこんなところまで?
と思っていたら、なんと、翌日田んぼへまく
ねずみ駆除の薬餌になるのだという。
細かく刻んで、バケツで一晩寝かせて薬を混ぜる。

匂いはまるでプリンスメロンのように甘い。
たぶん、近い種類の瓜だと思われる。

明日は田んぼへ出動、である。

増田

2010年7月9日金曜日

7月9日(金)

池に水! <増田>


一昨日から掘っていた池に昨日夕方、水が入った。
これから一週間寝かせてから?稚魚を入れる。

小さな子どもたちも、池の周りの草取りをしたり、
土を運び出したり、一緒に汗を流した。
みんなで作業すること、その姿をみているだけでも、
何かしらの体験と学びにつながると思う、
と、スンタン先生。

思えば、家族や地域で何かあれば、みんなで働き、
手伝った体験は誰しもあるだろう。そうした体験が
自分の歩みの何かにつながっている。

ここカンボジアの就職事情も厳しいも厳しいと聞く。
夜、子どもたちに英語を教えているOBの若者も
仕事に有利だからと、話してくれた。

田んぼや魚の養殖、孤児院内での畑にしても、
働くこと、仕事を見出すきっかけになる。
PCOを闊歩しているにわとりにしても、大事な生活の糧となる。

そうした体験と環境の中から、自立の道を見出す。
新しく出現した養殖池も、そんな願いがこめられている。

増田

2010年7月8日木曜日

7月8日(木) えひめAI2作り <増田>

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無事納豆ができたとことで、昨晩、えひめAI2づくりに
チャレンジした。

農業担当のビセットさんと高校生の男の子が参加。
周りにはあっという間に子どもの輪ができてしまった。

まず納豆を見てもらう。
日本人の私からみると、バナナの葉で作った納豆は、
ほんのりひなたの匂いがして、日本のものと比べて
匂いも糸引きも淡白な感じ。これならこちらの人にも
いけるのではと思ったが、匂いをかいでもらったとたん
・・・全員顔をしかめてしまった。
カンボジアの人には、馴染まないらしい。。

あとは、材料を量り、混ぜ合わせて、ペットボトルへ
入れる作業だ。

材料に余裕があったので、水を2種類、飲料水と井戸水
で比較してみることにした。それぞれ1リットルずつ
作り、仕上げはシェイク、シェイク、シェイク!

新聞紙にくるみ、発泡スチロールの箱に、保温用に
お湯を入れた缶も一緒に入れて、作業完了。

翌日、匂いも上々で、屋外に移して日光浴中である。

増田

2010年7月7日水曜日

7月7日(水) まもなく池、出現!<増田>



今日は朝から池堀りがはじまった。
魚の養殖池になる。

空心菜を刈り取った場所に、2.2m×20m、深さ80cmの
池を掘って水を張り、魚の子どもを入れて育てる試みだ。

実はこれ、今年からはじめた広大な田んぼの周りに
来年は池を掘って、養殖をしようという試み実験になる。

自活の道を探るスンタン先生は、行動を止めない。
ようやく田んぼの種まきが一段落したと思ったがいなや、
休むまもなく次のシーズンの計画を実行する。

知人の養殖池を見学したり、作り方を勉強したり…
「まずはやってみないとわかりませんから」と、
あっという間にPCOにその実験池が出来上がりそうである。

掘り出した土を片付けて、レモングラスを植えて整える計画。
稚魚はうまくいけば3ヶ月でおいしく食べられる大きさに
育つという。大きすぎてもおいしくないのだそう。

カンボジアの食卓にはよく魚が登場する。
先日実習ファームに行ったときも、大胆な?姿揚げが
登場した。秋には食べられるようになるかな。。。

増田

2010年7月6日火曜日

7月6日(火) 蟻より強敵!? <増田>

3日前、バナナの葉に包んで仕込んだ納豆が、糸引きは弱いものの、
納豆ぽい白いまくに覆われ、においも上々で、何とか出来上がった!
明日は、いよいよ、えひめAIにトライ!である。

しかし・・・この発砲スチロールの見るも無残な姿は、、、
そう、実はPCO最強の生き物、にわとり!!


彼らは何でも食べる。葉っぱはもちろん、残飯も、粒粒っぽいものは
何でもつつく。発砲スチロールもしかり。。

日中の保温のために屋外においておいたのが敗因だった。
白くて、つつくと粒粒・・・
彼らが見逃すはずもない。

蟻の襲撃を心配したのが、思わぬ強敵の出現に、
子どもたちと苦笑するのであった。。

にわとりは、現在、無敵である。台所にも、部屋の中にも、
井戸の水場にも、となりの畑にも、有刺鉄線ももろともせず、
このあたりを闊歩している。

PCO最大の問題と私がみているのは、彼らのフン!!
フンの撤去をしない日はない。。
子どもたちは、まるで空気のように
彼らと共存しているのだけれど・・・

増田

2010年7月5日月曜日

7月5日(月) ありがとう、くまさん <増田>


孤児院ステイ皆勤賞で締めくくった、2号くまさんこと片山が、
今日帰国の途に着きました。

本日より、3号リエこと増田が、レポートのバトンを受け取りました。
これから1ヶ月、子どもたちと寝食を共にしながら、報告させていただきた
いと思います。どうぞよろしくお願いします。

私が到着したのは、忘れもしない(すぐ前です…)7月2日。
その日から今日まで、孤児院にはいつも子どもたちの「くまさーん」という
呼びかけが聞こえていた。
本人は、コミュニケーションという自分の課題に反省しきりだったが、
彼女がひたむきに過ごした1ヶ月、そして、1号のまるさんこと大山がまいた
希望の種は、ここにしっかり息づいていた。

子どもたちは、顔をみて「こんにちは」「よろしくお願いします」と、
笑顔であいさつしてくれる。掃除をし始めると、
誰ともなく手伝いにくる(続ける根気はこれからだけど。)
そして、何かあるたびに「くまさーん」と近寄ってくる。

日本の私たちの感覚からしたら、生活習慣や衛生面で課題はいくつもあるが、
私たちの想像を超える体験と困難を経てきたであろう子どもたちは、
生きるたくましさとおおらかさにあふれている。

彼らの今をしっかりみていきたいと思う。

くまさんが帰国する今日、お昼ごはんは、先生の心づくしの
おいしいスープがふるまわれた。
食事前の恒例の儀式?くまさんの「ムイ、ピー、バイ(1,2,3)」
の掛け声に続いて、「いただきまーす」!! 

割れんばかりの元気のいい声が教室に響いた。
食事の後は、くまさんへ「ありがとうございました」!!のお礼の声。

今朝から子どもたちがこっそり書いていた手紙がくまさんへ手渡たされた。

昨夜の豪雨から一転、今日は青い高い空が広がり、夜まで続いた。

夕方、子どもたちと洗濯場にいるとき、その空を飛行機が横切った。
子どもたちはすぐさま見つけて、「くまさーーん」と飛行機を追いかけた。

#くまさん、みんな、くまさんが大好きですよ。私もまだしばらく「くまさん」
と呼ばれそうです(笑)。

良く晴れた夕空に星がどんどん現れる。
今日のご褒美は…南の空低く、十字に見える星の並び…。

そう、きっと、南十字星!! 大きい子どもの一人に聞くと、
「ときどきしか見えない星です」と答えが返ってきた。

もうそろそろ子どもたちは寝床に着き始める時間だが、
高校生の英語のクラスはまだ続いている。

傍らで虫と格闘しながらPCに向かっている、
こちら現場でしたー。。

増田

7月4日(日) 久しぶりです <片山>

先月は田んぼの作業中心でスンタンさんもいらっしゃらないこ
とが多く、また車の調子も悪いということで
ダイレクトアクション時以来の実習ファームです。

朝から皆とても楽しみにしています。
8:30ご飯の道具と作業道具を積み込み出発。

実習ファームは雨が少なく、レモングラスは青々としていま
せんでしたが、ほかの作物は元気です。

かたい穴の土を大きな子どもやスタッフが中心になって掘り、
小さい子どもが土を運びます。雨が少ないため土が固く、
暑さもあって途中何度も日陰で休憩です。


チャンパイという香りの良い花が咲いており、
こどもたちはそれを頭につけて土を運びます。
暑さも香りでまぎれるという理由でしょうか。

一方、木陰では本日の料理担当のラッタナさんが暑い中、
魚を油で揚げています。

準備も整い、そろそろ昼食かなというときに、車のタイヤの空気が
減っているのを発見!
帰れなくなるといけないので、今日は昼食後帰ることになりました。

帰路、以前の孤児院に行って草刈をする予定でしたが、
こちらも草刈機の調子が悪く断念。庭のココナッツをとって
皆で食べて引き上げです。
するするっと高い木に登る子どもの姿は日本では見ない光景です。

PCOに帰ってから、レモングラスのカット作業実施。
みな一生懸命なのですが、床にレモングラスが落ちたり、
結局半分くらいに減ってしまいました。。。

夕方からお天気雨で2重の虹が出たと思ったら、
その後本格的な雨になり停電発生。

結局復旧しないまま9時頃皆休みました。

雨漏りが各所で発生するため、教室に移動して寝るメンバーも数人。
今後の雨季が心配ですが。。。

今日は、こどもたちの日曜の一日の報告でした。

明日2時の飛行機で片山プノンペンに移動します。
1ヶ月ありがとうございました。

明日からりえさんにバトンタッチです!


片山(くま)

2010年7月4日日曜日

7月3日(土) 興味津々 <片山> 


昨日PCO内のレモングラスを刈って干すこと一日。
まだまだ乾燥できていないので、今朝、皆と干す準備をしました。

新聞を敷いてレモングラスを広げていきます。
レモングラスを丁寧に広げる子もいれば、新聞の写真に興味津々
で確認する子どもも多かったです。

とりわけ今日一日何度も聞かれたのは、ボイ
ラーの宣伝の写真で鼻・口・耳・頭から蒸気が出ているものです。

何人もから何の写真だと確認を受け、いろいろある写真の中から
その写真が目に留まるのがおかしかったですが・・・。

そして、今日ようやくバナナの皮に大豆を入れて納豆作製に
取り掛かりました。
大豆を子どもと一緒にゆでたのですが、とても時間がかかり
途中確認のときに食べるとき、皮もきれいにむいていました。

えひめAIについて説明したメンバーも豆をバナナの皮にいれるときに
いたのですが、いまひとつぴんときていないようす。

それでも作業を見ながらきれいに包んで完成しました。
そして、缶に保温の為の沸かしたお湯を入れる際、手で持てずに
苦心していたら、小さな女の子が取っ手の着いたアルミコップを持ってきて、
これに入れてやると良いと差し出してくれました。

蟻がくるのが少し心配でおき場所を探していましたが、
教室の後ろの本棚の上に置くことにしました。

さて、バナナの皮の中で納豆菌は繁殖するでしょうか。

片山(くま)

2010年7月3日土曜日

7月2日(金) ニームの効果やいかに・・・ <片山>



昨日の夕方堆肥にえひめAIと糠を混ぜながら、明日の大豆種まきを決めました。

たっぷりとニームの葉を漉き込み、大豆を水につけて一晩。

朝一番にスタッフと年長者が種まきをしてくれました。
スコールと鳥という大敵がいますが、何とか芽が出るように、と願いを込めました。

カンボジアも雨が少ない国のため、畝を1本づつ作る習慣はないようで、
作ったとしても突然のスコールで崩れてしまいます。

ですので、広いところに等間隔でまっずぐ植えるというのは
種まきのときからはしないようです。

ばら撒いて植え替える方法がほとんどのようです。
一緒に種まきを行ない、植える位置の確認をしながら行ないました。

移植といえば、こちらの田植えはばら撒きが多いのですが、
一部植え替えを行なっているところもあるようです。
そのときは日本のように小さいうちに行なうのではなく、かなり大きくなってから
稲を束ねて先を切って、それを移動させて植え替えていました。

明日天気がよければ、再度芽がでなかったところの
4haの種まきに田んぼに行くそうです。

大豆のほかに今日はたっぷりのニームをすきこんで、
マンゴーの植え替えも行ないました。

ニームよ、効果がありますように。。。


今日は昼からりえさんがこちらに到着しました。
ちょっと緊張気味のこどもたちも、昨日から再度練習していた
挨拶をしています。

どんな日々になるでしょうか。


片山(くま)

2010年7月2日金曜日

7月1日(木) これはいけます! <片山>

毎日の食事は、畑で採れた野菜が中心です。
朝はお粥かいためご飯、そしてそのご飯や野菜に、肉味噌のようなものをつけて食べます。

今朝は野菜がなかったのですが、子どもたちがおもむろに畑に行って、
ナスを採ってきていました。
(ある日の夕食メニュー。丸いのは実です。この野菜を味噌につけて食べます)



畑をよく見ているんだなぁと思いました。
朝食後も皆で畑の草取り。
大きな子どもたちが抜いた草を、小さな子どもたちが堆肥の穴に運びます。

生活に畑はとても大切なものです。

さて、今日は食べ物の話題が続きます。

昨夕 大量の羽蟻(日本より大きい)が発生しましたが、
今日の夕食時またまた羽蟻が飛び交い始めました。

夕食後はいつもより早めに電気を消して片付け実施です。
片づけを終えた子どもたちは、なぜだか外の電灯の下に集まっています。
その後、洗ったばかりのボールに大量の羽がついており、
これまた不思議不思議。
子どもたちが持っていた食器を見ると、黒い塊の中に羽が動いています。

そうです!羽蟻をとって水で洗ってすくった後、塩でもんでいたのです。
それを少量の油でしっかり炒め揚げして食べるのです。

これが羽のパリパリ感と塩味が効いてとてもおいしいのです。

こどもも大好物のようで、何人もがとってきてはそれぞれが炒めるので、
第5弾くらいまで料理が続いていました。

夕食後のおやつとして、皆とても満足げに食べた後、就寝です。

今日は学校から虫下しとヨードチンキのようなもの(いずれも韓国製)が配られ、
帰った子どもたちは皆薬を飲んでいました。

たくさん食べてもやせているも子どもたちが多いので、
ひとつでもその原因が減って大きくなるといいですね。

片山(くま)

2010年7月1日木曜日

6月30日(水) やるときはやるんです。そして、一夜にして結果が・・・ <片山>

今日は昨日から干していたニームの葉を、また干しました。
日陰でじっくり干すのがいいとのことで、屋根がある場所に移動。
そして、昼食前に全員で枝から葉を取り除きました。

どこからか皆集まってきて全員集合。あっという間に作業終了です。
午前中、学校へ行っていた数人のメンバーは、何があるのか?
不思議そうな表情でいましたが・・・。

昼食後は午後チームが学校へ。
いつもより作業をしていてご飯が遅かったにもかかわらず、
いつものようにゆっくりしていて、声かけを受けて大慌てで
出て行きました。

いつも時計を壊してしまうということで、時計がなく、
皆、体内時計的感覚で動いているのはすごいです。

その後、昨日植えたニームの種を確認に行くと!!!
昨夕の大雨と風で、見事にほとんどの鉢は横になって倒れ、
上も下もわからなくなっておりました。
まさに日を待たずして、結果が明らかになりました。
また、数日後に挑戦してみます。

今日はシャッターチャンスを逃す迷カメラマンでも、
きっといい写真がとれそうな場面がたくさんあったのですが、
お借りしていたカメラを使うということでお返しして以来、
今日は2度も忘れてしまわれたということで、写真がないのが
残念で仕方がありません。

朝6時に隣の土地に、いつもどこからか出勤してくる牛が、
今日はアヒルとともに夜の6時に帰っていきました。

アヒルが40羽くらいぱたぱた帰る姿は砂煙を巻き上げ、
かわいいのかすごいのかって感じでした。

夜は明かりのもとに大量の羽蟻が寄ってきて、まぁまぁすごいこと。
皆、全く気にせず洗い物をしてましたが・・・。

そんな今日はキーワードが「大量」の一日でした。

明日もニームが干せるように、シートをかぶせています。

(写真:以前皆で協力した柵補強風景です)



片山(くま)