Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2011年2月28日月曜日

2月27日(日)実習ファームでの1日 <大久保>

日本人のみなさんと一緒にしか来たことのない実習ファーム。
到着したときにはなんか違和感がありました。
「さぁ、かまどを作って料理を作るぞ~。」
もしくは「穴を掘るぞ~」というのが今日はないからです。

今日は30本ぐらいある実習ファームの作物の水遣りが主な作業です。
雨が降らないこの季節は土が非常に固く、定期的に水を遣らないと枯れてしまいます。
作物にはマンゴー、バナナ、ココナッツ、かぼちゃ、うり類などがあります。
バナナは小さい青いものがなっていました。食べ頃は、後一ヶ月はかかるだろうとのことです。

ここで収穫できる作物は専ら自分達の食料になるそうです。
たくさん収穫できたときは、市場で買い取ってもらうそうですが、なかなかそこまでには至らないそうです。
そして、スンとン先生の悩みは、育てて、収穫できるようになったら、泥棒や他の管理人が現れてくるのではないかということみたいです。

さて、水遣りはエンジン始動の水揚げポンプを使い、水管ホース(2m)を何本もつなぎ合わせて、作物1本づつに遣っていきます。
作物はおおよそ10m間隔で1本づつ植えられており、木の周りには穴が堀られ、そこに水をためるように遣ります。
朝の到着したのが、9時半。途中昼食をとって、16時ごろにすべてが終了しました。

本日の大活躍は男の子たち。
慣れた手つきで、水管をつなぎあわせていきます。
足元はとげがあるような荒れた枯れ草。しかし、ビーチサンダルで勇敢に歩いて作業をします。
炎天下の作業、ときどき頭から水をかぶっては、びしょびしょになりながら頑張って働いていました。

作業が終わりに近づく頃、スンとン先生が子ども達を呼びます。私も呼ばれたので、何事かと思ったら、
「トミコサン 口を開けてください。いい薬です。5歳は若くなります。」

「怪しい~」

子ども達はにやにや笑っています。そして、1人1人、スンタン先生は子供たちにその薬とやらを飲ましています。
「ほら、早く トミコサンも」とおっしゃいますが、かなり抵抗している子どももいて・・・。
様子を伺ってみると、その薬の正体は「うさぎの糞」でした。

スンとン先生がおっしゃるには、「力が出るくすり」なのだそうです。
そして、それを蜂蜜漬けにして毎日飲むとよいのだとか。
なるほど、臭いもしないし、つぶしても、草のかたまりでした。


ですが、私は最後まで抵抗して飲まず。
「トミコサン それでは日本には帰せません」と言われても、嫌なものは嫌ですわ。

結局、子ども達はスンとン先生の指示でペットボトルに5本ぐらい集めて帰ってきました。本当に薬なんですね。

実習ファームで過ごす時間は、どんなに暑くても、働いたとしても子ども達にとってもいつも楽しい時間なのかなと思いました。


(Reported by TOMIKO)