Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2011年7月20日水曜日

7月19日(火)変化・・<船津>

PCO孤児院での滞在が始まり、今日で2週間になりました。本当にあっという間の2週間でした。カンボジアに来て、もうそんなに経っているだと改めて感じています。
現在も子ども達と同じ建物で寝泊りをさせて頂いています。建設中の日本人宿舎ももうすぐ完成しそうです。

今日は、小さな変化を見ることができました。
1日のうち日本語の授業を、午前2時間、午後2時間、夜1時間の合計5時間毎日行っています。その間に自習時間を作っていますが、なかなか自習ができていませんでした。

ところが、今日は。。
夕食の時間が終わってすぐ、年長の女の子が初めて「ホワイトボードマーカーを貸してください」と部屋をたずねてきました。

いつもなら夕飯の後は、皿洗いや片付け、教室の掃除をし、夜の授業開始までは、子どもたちはそれぞれに部屋で休憩したり、遊んだり、自分の時間を過ごしている時間帯です。
何に使うのかわかりませんでしたが「いいですよ」とマーカーを渡し、私も一緒に教室に出ると、授業開始までまだ30分以上もあるにも関らず、小さな子どもたちが教室にノートを持って集まってきました。

そして、授業開始まで1時間以上ある中級クラスの子3名が、初級クラスの子どもたちに勉強を教え始めました。私が滞在を始めてからは初めて見る光景でした。

現在、初級クラスと中級クラスの2つに分けて授業を行っています。その初級クラスの中でも、ひらがなの読み書きがだいたいできる子と、まったく初めての子どもがいます。
初めての子どもに合わせた授業を行うと、読み書きができる子どもは授業が物足りなくなってしまい、読み書きのできる子のレベルで授業をすると、できない子はついていけずに退屈してしまいます。

年齢、実力もさまざまな子どもたちへの授業に、どうやって授業をすすめるか、手探り状態が続いています。昨年のスリランカ研修で日本語の授業を担当させて頂きましたが、2対1、せいぜい多くても4対1で、教える対象は大人の方でした。
スリランカ研修と同じような授業の進め方は到底できるはずのなく、思案しているところです。

全体をひとまとめにした形だけの授業をしても、子どもたちの何の役にもたちません。特に初めて学習する子どもたちが、2週間前とどのくらい変わったかといっても、実際変わったかわからないくらいの状況で。。
今日は、分かるの子ども達には待ってもらうことになりますが一人一人と話をしました、そして「あ・い・う・え・お」を1から丁寧に授業をしました。そして中級の子ども達にも、「初級の授業に、来たい人は来てください。ひらがなが分からない小さい子ども達に教えるのをよかったら一緒に手伝ってください」と伝えました。

午後からの初級の授業には、中級クラスの年長の女の子が参加し、日本語がまったく初めての男の子につきっきりで、私の授業をクメール語で伝えてくれていました。
そして、夜の授業の前には、中級クラスから年長の女の子2人と男の子2人がやってきて、自習時間と初級の授業で小さい子どもたちに教えノートをとるのを手伝っていました。

昨日、ひとりひとりともっと向き合って授業をしていきたいと思い、日課表を改め、2時間かけてみんなにに話をしたところでした。
この変化。。。いろいろなことに一喜一憂することなく淡々と頭では思っていますが、やっぱり正直うれしかったです。
今日だけかもしれないし、明日も続いていたらラッキーと思って、焦らずに1人1人と接していきたいと思います。

(reported by KABAKO)