Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2011年7月22日金曜日

7月20日(水)躾 <船津>

今日はいつもは朝から登校する小学生の女の子たちが、いつもなら帰ってくるはずの11時すぎても帰ってきませんでした。みんなは、昼食を待ちます。
しばらくして、雨も降っていないのに、びしょびしょに濡れた女の子4人が帰ってきました。

それを、カムロンさん(ここに住んで子ども達の世話をされているお母さん)が厳しい顔で仁王立ちで子どもたちを待ち構えます。
私は状況がすぐにはつかめませんでした。

濡れずに帰ってきた女の子が説明します。
絶対に入ってはいけないと言われていた池で遊んで帰ってきたそうです。

カムロンさんは、4人の子どもたちへ話をされます。それはそれは、すごい気迫で真剣そのものです。まずは、4人の子どもの中で最年長のご自身の娘さんへ。それから、小さいこどもたち一人一人全員へ。

普段は優しいカムロンさん。初めてみる表情でした。あとで聞くと、その池では子どもが命を落とすこともあり、今までも何度も注意をされているとのこと。

30分ほど話をされて、子どもたちもしっかり反省し、カムロンさんの表情がゆるみました。

子どもたちを叱っているカムロンさんの背中。私は後ろから見るだけでした。
ただの形だけのルールではなく、自分も親からしてもらったような本当の躾。
カムロンさんの姿に母親の躾というものを見せて頂きました。やはり母親の愛はすごい。

私も子どもたちへルールを決めて伝えていますが、まだ自分が甘いと思いました。そして、子育てをしたことのない自分には、本当の母親の躾は到底真似できないこと・・・私は、自分なりのやり方で自分がやってみせて伝えていくしか何もできないと改めて思いました。


夜には、スンタン先生が、最近風邪気味の子どもたちへ栄養をつけさせるために、魚を届けに来られました。
そして子どもたちへ「私は、頑張る子どもにはなんとかして美味しいものを食べてもらいたい。でも怠ける子どもにはあげません」と話がありました。











いろいろな境遇の子どもたちがこの孤児院には住んでいます。でも、子どもたちの笑顔が明るく素直で、心も体も健やかなのは、スンタン先生をはじめ、ここのみなさんからの愛を感じているからなんだとしみじみ思いました。

(reported by KABAKO)