Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2011年7月5日火曜日

7/5【PCO】2月以降~現在の孤児院の様子

孤児院のある街に来て3日目、代表者と前回訪問からこの数ヶ月の様子を伺い、今後についての話し合いを行いました。
カンボジアの発展にともない、孤児院やNGOの運営に対しても法律改正があったり、登録や申告といった様々な手続きが求められるようにもなり、代表者の個人的な思いと行動で運営されてきた孤児院にとっては、頭痛の種になっているようです。

団体作りのため、慈善活動のため、はたまた都合よく利用するために作られた孤児院が多い中、法律や規則は必要ですが、なんとか自分が身を削ってでも子どもを養い、同じ気持ちがない人にお金を使って雇う意図なくやってきた人にとっては、規制に合わせるための形作りにエネルギーや資金をかけなければいけないということですから、相当悩んでいる様子でした。

まだその実態を把握できていませんので、プノンペンに戻り、問合せをして、解決の手がかりを見つけるということで、ひとまず保留にしている状況です。

孤児院の食料確保と収入源にと頑張ってきた田んぼですが、今年は大雨に見舞われ失敗。2月訪問時に計画した建物の壁、屋根はほぼ完成。孤児院にいた子どもの中で、3名は村の親戚の元に帰らせたそうです。 聞き分けのない子をなんとかしようとするのではなく、正しく守れなければここにはいられない、ということを明確に伝え行動することが大切。周りには、いろんなやっかみや、非難をする人はいますが、常にそういうものに振り回され、指針を失うことこそが子ども達に一番よくないということを感じている様子でした。

それには、去年のスリランカ研修の経験が大きく影響しているように思いました。代表者が体験し、研修に対し非常に強い共感を得て、自らも学びが大きかったと感じていたところで、自分が育て自身をもって参加した学生が自分から離れて一週間ももたなかった、という事実は、彼にとって大きなショックだったようです。非常に恥ずかしいと。また、それだけではなく、戻ってきて後、その学生に思いもよらず裏切られたと感じるような言動があり、これまでの教育を見直すよいきっかけとなったと話してくれました。

話し合いをすることで、互いの子ども達やカンボジアの将来に対する夢や希望を分かち合うことができ、今後の支援についても明確にしていくことができました。

孤児院周辺が、今年の大雨のため、車が通れず思うように訪問することができません。ひとまずは買い物に出かけ、米や保存食材を購入しました。


また、今回は、スリランカ研修を終えてボランティア実習生として活動しているミャンマーの学生1名が参加。様々な問題点を含め、現状をすべて見てもらい、カンボジアでの私達の支援活動をしっかり学んで理解を深めてもらいたいと考えています。






 孤児院に入ることが出来たのは、2日目の午後でした。写真向かって左側の小さな建物が、ボランティア用の宿舎、右側は、代表者が住み込み、日本語や英語の学校(村の子どもたち対象)の校舎になる建物です。

前回取り組んだ二段ベッドも完成しており、衣類の整理用の箱も、きれいに使われている様子でした。2名のボランティア滞在支援で、この状態がいつも保てるように、また今以上によくなるように、頑張りたいと思います。