夕べ、久しぶりに雨音を聞きながら眠った。
ここ数日、空に薄雲が踊り、午後、小さなスコールが来るようになった。
今日も2度目の雨。今度は本降りだろうか。
となりの乾いた畑から、土の匂いが舞い上がったかと思うと、
雨の匂いに変わっていく。トタン屋根を波のように
雨が駆け抜けて、生活の音がかき消されていく。
急に、雨が止まる。
子どもたちはまだ外で遊んでいるのか、可愛らしい歓声が
遠くから、鳥のさえずりと一緒に聞こえてくる。
雲間から太陽がわずかに覗き、風が走っている。
次の雨が来たら、家へ入るように促そう。
熱帯の木々たちは、雨にも風にも動じることなく、
じっと待っている。
もうすぐ雨の季節がやって来ることを。
増田