日も傾き始めた夕方5時を過ぎた頃、また停電で灯りが消えました。今日は、1日まとまった雨もなく穏やかな日でしたが、停電は雷雨の日だけではないようですね。
何度か停電を体験するにつれ、私も子どもたち同様、電気がない暮らしに慣れてきました。「また電気きてませんね~。ないですね~。」というのも日常の会話になりました。「はい。予備のろうそくの準備」
電化製品は、冷蔵庫も洗濯機もクーラーもないので、これといって電気がなくても困るものはありません。
唯一の電化製品、デジカメ、パソコン、携帯電話の充電を忘れずやっておくことと、トイレの水を桶とバケツに溜め置いておくことさえできていれば、1日~2日の停電は大丈夫です。
暗くなる前に、夕食を食べようと30分早く子どもたちはさっさと夕食を済ませていました。
夕食後、いつもなら子どもたちは室内で過ごしています。孤児院に1台だけあるテレビをみんなで見たり、本を読んだり、絵を描いたりして過ごしています。
今日は、停電で室内より外の方が明るいので、夕食後もみんな外に出て過ごしていました。
魚缶(カンボジアでは良く食べられるトマト味の魚の缶詰。日本でいったら鯖缶のようなもの)の空き缶で糸電話を作ったり、(私も小さい時は、プリンのカップで作りました!)
石でおはじきのようなことをしてみたり(小さい子どもも、真剣勝負!)
おもちゃはありませんが、子どもたちの手にかかれば、なんでもおもちゃや道具になります。
少し大きい子は、孤児院のまわりを見て周り、窓の雨漏りの補修。板を拾ってきて、雨が降りこんでくるところにハンマーで打ちつけていました。
なんでも買いに行く日本と違い、子どもたちは何でも使えそうなものを見つけてきます。今思うと、小さい頃の自分もそうだったような気がします。いろんなもの拾ったり、見つけてきては何かを作ったりおもちゃにして「なんでも拾ってこない」と叱られた記憶があります。子どもの遊びは、国が違っても同じなんだなと思います。
日も完全に落ち、当たりが真っ暗になった頃、電気が戻りました。夜はいつも通り日本語の授業をすることができました。
(reported by KABAKO)