Cambodia 孤児院支援*現地レポート*自立人道支援プロジェクト

カンボジアのPCO孤児院★現地滞在のボランティアスタッフのレポートブログ*(2010年5月~)


2011年8月8日月曜日

8月6日(土)道が・・・ない <船津>

孤児院の前の道、学校や市場に出かける道。それが、今日午前中にスンタン先生が車で孤児院に来ようとすると寸断されていたそうです。遠回りして、孤児院に到着。すぐさま村長へ相談に行かれました。

「予告もなしに道がなくなる」日本では考えられないことが、カンボジアではあるんですね。一昨日、私も通った道がなくなっていて、唖然としました。

その頃子ども達は、「今日は実習ファーム」と前の晩から張り切っていました。昼食のお魚のお弁当も楽しみな様子。突然の道路の寸断により、実習ファーム行きは、来週に延期になりました。

しばらくしてスンタン先生が戻ってこられました。大きな道を作るための工事で、孤児院の前の道は寸断されたそうです。公的なところから、この道を作ってもらうのは難しいとのこと。しかし、公的機関が行っている用水路計画のおかげで、シェムリアップ市内の洪水は、だいぶよくなったとのこと。シェムリアップ市内の周りを取り囲むお堀のように今、地面を掘っているそうです。道も必要ですが、この用水も必要でした。

「村の人たちは誰もなかなかやろうとしない。自分と子どもたちと協力してくれる人を探して道を作ります。お金がない人は、一緒に働いて力を貸してくれればいい」とスンタン先生。近所の家を回り、セメントのサポートをしてくれる人を探すため出かけて行かれました。数件の方が手伝ってくださることになったそうです。

早速、小学生以上の男の子は、凸凹の道を平らにする作業開始。子どもの人数に対して、スコップとくわは1本ずつ。道具が足りません。すると、スンタン先生 と子どもたちが作業をしている様子を見た近所の方も、スコップなどの道具を持って手伝いに来られました。「家に道具があるから取りにおいで」と言われた り、みんなにお水の差し入れを持ってこられる方もいらっしゃいました。近所に住む、若い女性も一緒に泥を運び。















日本でも田舎に行くと今でも「今日は、○○さん家の田植えを手伝いに行く」ということがあります。最近では、近所との繋がりは少なくなっているとよく言われますが。。

カンボジアに来て、「近所の人との助け合い、困った時はみんなで力を合わせること」を見せて頂きました。そのリーダーシップをとられているスンタン先生。そして、その大きな背中を見て育っている子どもたち。きっと、その体験一つ一つが子どもたちの大きな学びになっているのだと感じました。今は小さい子どもたちも、近い将来、孤児院のため、スンタン先生のサポートをする人に育って欲しいと思います。

作業すること約5時間。今日の作業はこれで終わり。機械でするとあっという間のことも、時間がかかります。後日、セメントを被せて、橋をかける予定だそうです。

(reported by KABAKO)